第9回 我孫子の歴史景観散策会           
      "利根川を楽しく観よう"に参加して                  
浅野 昌子(会員)
2010年7月3日(土)、湖北駅を、一般参加者に会員を含め総勢45人の参加で出発した。

今回のコースには鹿島前遺蹟、明神前遺蹟など古墳が多く分布する古代我孫子の中心的地域がありました。

古利根通りを歩き「順道塚」へ。ここは中峠城代の林伊賀守(以後順道という)が部下32人と自刃した塚・・・そこを後にして、森に囲まれた足尾神社をへて県道"利根川水郷ライン"を渡り堤防から利根川を見渡しました。

江戸、明治時代に江戸を支える物流の水上ルートだったという利根川を後にして、自然観察の森(古利根公園)に入る。まだ手を加えられていない森ですが、やがて古利根沼を一望できる静かなすばらしい公園になるのではないでしょうか。ここには市内最大の中世の城郭、中峠城址(古くは芝原城址)がある。森を下り古利根沼へ。いつも車で通過していたため一部しか見ていなかったのですが、初めて全貌を知って、これほど広大な沼であったとは思いも及ばなかった。

かつてこの沼は不動産業者に買い占められ、住宅地に開発される予定であったと記憶していましたが、多くの市民の協力と運動で最終的には市がオオバンあびこ市民債を発行して用地を買取り、沼の貴重な自然を保全し、森は緑のボランティアの方が散策路の整備や草取りなどを行っているそうです。

古利根の対岸には小堀という集落(現在145世帯397人が居住)がありますが、頻発する洪水対策で明治33年から20年間行われた川筋の直流化工事で堤防が作られた為、取手(井野村)から分断されました。平成11年まで、小中学生は渡し船を使って対岸の学校へ通学していたようです。現在はスクールバスによる通学になっています
古利根沼上流を観て

住宅地を通り抜け天照神社へ。ここは日本武尊東征を伝える古社で中相馬七ヶ村の総鎮でした。

私の住む近くに、釣りで有名な将監川があり、素晴らしい景観が残されています。今も残るこうした素晴らしい自然、環境、景観を後世に残したいものです。

今回約4.3kmの距離ということで侮って参加しましたが、大変疲れたのは私だけでしょうか。
スタッフの皆様お疲れ様でした。有難う御座いました。

編集後記
  庭木にかけた巣箱で、四十雀が子育てをし、無事巣立ちをした様子、興味深く読みました。野鳥たちも我孫子の景観を担ってくれているとのコメント、その通りだとあらためて気付かされました。そして、楚人冠さんも「湖畔吟」において、「春が来ると、鳥の巣箱をかけ直すことが、我孫子の山荘の楽しい行事の一である」「鳥が巣つた所を見ると、可愛さを覚える」と書いています。
 鳥にやさしい街は、当然人にも優しい街です。人と鳥とが共に暮らせる街を、これからも守り育てて行きたいものです。
(蒲原隆子)

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