シリーズ まちの美化に取り組む人々(その15)
                     つくし野の"老若"2つのグループ                                吉澤 淳一(会員)
        今回は、つくし野の代表的な2つの公園を清掃する、我孫子ビレッジの2つのグループを紹介します。
1.つくし野中央子ども会

11月2日、会長の田村あかねさん、副会長の蓬田麻衣子さんにお話を伺いました。お二人とも小学生のお子様を持つ若いお母さんです。会は、自治会活動の一環として活動を始めて20数年が経ち、8人の役員が毎年交代で運営しています。会員は97人の小学生とその保護者です。これからメタセコイアの紅葉が始まる「つくし野5号公園」を、月に1回第4日曜日午前、1時間ほどかけて清掃しています。毎回平均して20人ぐらいの親子が集まり、お父さんの参加もあります。

10月の活動日では、女子小学生が大きな熊手を上手に操って、ゴミを集めていました。会の皆さんは、お住まいがマンションなので、普段家の外を掃くということはなく、初めて熊手を見たり使ったりした大人も多かったといいます。用具は、軽井沢通り(※)の自治会物置から借りるし、大きな枝やゴミは「トム・ソーヤ」(※)の方々がリヤカーで片づけてくれるので、特に困ったことはないそうです。

活動をして良かった事を、お二人はこう語っていました。
・田村さん「他の街の綺麗な所を見ると、ああ此処でも誰かが清掃活動をしているのだなと思い、そうでない街はどうしてそうなのか、と思うようになった。自分たちがやってみて、初めてそういう事がわかってきた」
・蓬田さん「役員になって、自分の子供に勧めたら積極的に参加してくれた。親子のコミュニケーションにも役立っている」
つくし野中央子ども会
つくし野中央子ども会
※軽井沢通り:丘の道から4号公園に入る石畳の小径で、まちの誰もがそう呼んでいるという。ここの子どもたちは、名前を付けるのが好きで、日時計公園、トンネル公園、ぐるぐる公園などがあって面白い。

※トム・ソーヤクラブ:丘の道のグリーンベルトの管理と両端の花壇を作っているグループ。いずれこのシリーズで紹介したい。

2.あじさいクラブ

11月5日、会長の高山勇さんと役員の大平芳江さん、そしてトム・ソーヤクラブの篠原裕治さんにお会いしました。この会では、つくし野4号公園を、月に1回第4日曜日の午前に清掃しています。この公園の管理は、つくし野中央自治会が市から委託を受けており、清掃は、当クラブの地域への奉仕活動として、29年前から始めました。会員数は、89人(女性6:男性4)で、60歳以上のメンバーで構成されています。女性の平均年齢は83歳、男性は74歳、女性会員では、明治生まれが4人、大正生まれが18人もいらして、毎回平均して25人ほどが参加するそうです。

この公園は、平成10年に我孫子市の第2回景観賞で景観奨励賞に輝いた場所で、つくし野コミュニティのシンボル的存在です。鎮守の森と広場といったところでしょうか、あの盛大な夏祭りの盆踊りもここで行われます。子ども会で聞いた「軽井沢通り」は、この公園につながる清楚な小径で、何と名付け親はお会いした大平芳江さんでした。すぐそばに「サザンカ通り」という小径もありました。

会長の高山さんは81歳ながらお元気で、お人柄と行動力で6年間も会を盛り上げてきました。会の悩みといえば、会員が微減している程度で、90人近いパワーは健在です。クラブの中に更にクラブ活動があったり、メンバーのお1人松永さんは5号公園のお手伝いもしています。トム・ソーヤクラブへも大勢が参加していて、地域の高齢者の集まりの中では活動が多角的です。
あじさいクラブの清掃活動
あじさいクラブの清掃活動
メンバーには30人近いひとり暮らしの方がいますが、こういう活動が日々の生活の中で、心の支えになっているというお話もうかがえて、地域での活動の原点を感じました。

ところで、この夏ご逝去された、「我孫子の景観を育てる会」の斉藤政成さんもメンバーで、熱心に参加されていたそうです。つくし野の交差点や駅からの道をお1人で清掃していた事にも話が及んで、懐かしく忍ばせていただきました。

■もどる