我孫子の景観を育てる会 第41号 2011.1.22発行
発行人 吉澤淳一
我孫子市つくし野6-3-7
編集人 飯田俊二
吉澤 淳一(会長)
  年頭にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。
会の活動は、恒例の催事、分科会活動、プロジェクト等、どの面を見ても活発に動いていて、心強いものがあります。そういう中で、昨年も当会にとって嬉しい出来事がありました。

  紙面の関係で3点ほど紹介します。
  一つは、市民観桜会の模様が、我孫子市制40周年の記念切手になった事でした。この催しが日立総合経営研修所庭園公開と同じように、着実に市民権を得てきた事を物語っています。2つ目は、市の提案型公共サービス民営化制度第3次募集に、景観形成市民啓発事業で応募したところ、採用となった事です。身の引き締まる思いがします。3つ目は、姉妹会の三樹会が地道な清掃活動を続けて、5周年の節目を迎えた事です。11月には、景観セミナー「景観重要樹木見学と樹木治療の話」を開催しました。市と共催ですが、三樹会としては初めての主催事業でした。

  本年は、会設立10周年記念事業の仕上げの年です。一方で景観形成市民啓発事業の実施に向けて、会の総力を注入すべき年でもあります。創造と挑戦の年になりそうですね。
  恒例の催事や分科会においても、会員一人ひとりの活動の積み上げが益々大切になってきました。そして、関係する多くの方々のご理解とご協力によって、これらの事業が成り立っていることも忘れてはならないでしょう。  出来る人が、出来ることを、出来る時にをモットーに、コミュニケーションを大切にして、ゆるりと参りましょう。

手賀沼と富士山
2011年の初日を浴びる富士山を手賀沼越しに見る
シリーズ「我孫子らしさ」(18) 〜わたしの我孫子考〜             飯田 俊二(会員)
私は我孫子に移り住んで約27年経ちます。勤務の都合上東京より西がよかったのですが、新しい住まいを求めて、経済的におりあえること、住環境がよいこと、駅から徒歩圏内であること、通勤時間が1時間半以内等々の条件のなかで、決めたのが白山のマンションでした。

当マンション建設には大規模な森林伐採が行われ、当時強い建設反対運動があったと聞いておりますが、出来るだけ緑を残すという条件で建設され、マンション周辺には植栽が多く、大いに気に入っています。

その当時はまだ、周辺にも緑が多く、ハケの道のがけからは湧き水が出ていました。この湧き水が、手賀沼に味のいいうなぎを育てたのでしょう。いまや宅地化が進み、林がどんどん伐採され湧き水は枯れてきています。手賀沼の水質は、北千葉導水路から注入される水のお陰できれいになってきましたが、残念ながら昔のような魚は戻って来ていない様です。

私は、定年後移送サービスの仕事をやり始めて、我孫子の町を走り回り、町を広く知る機会を得ました。そのなかで、我孫子のよさを最も感じるところは、ふれあいラインを柏ふるさと大橋から我孫子へ入ってくると、右手に拓けた手賀沼、左手につながる根戸城址跡の森、船戸の森を望むところです。私の心を癒してくれる最高の場所です。スイスの保養地ルチェルンを思い出させてくれます。

この他にも、つくし野のつくし野通り、布佐平和台のやすらぎの道など気分を良くしてくれる場所があります。我孫子市は東西細長く伸びており、布佐地区、湖北地区、天王台地区、我孫子地区と都市形成が分散していて、集中的な都市計画が進みにくい土地柄でもあります。
我孫子市がどんなに頑張っても、松戸、柏のように都市化し商業施設が集中することは、我孫子の立地条件からして無理があると言えます。我孫子には我孫子のよさがあると思っています。我孫子には手賀沼があり、東京都心まで約1時間の距離、通勤には適した住宅地であり、明治、大正時代には別荘地として人気を呼び、文化人も多く住んでいた土地でもあります。また農業もあり、馬の背のような地形の上に人々が生活してきたこの自然の形態を生かしたまちづくりが大切と思っています。

全国各地では、郊外への大型ショッピングセンターの展開に伴い、都市中心部の空洞化、シャッター通り等、問題が発生しています。これに対抗する為に最近、伊達市、青森市、丸亀市等々各地で取り組みが始まっているようです。我孫子では、高齢化社会にふさわしい町になることを期待しています。

我孫子からの東京スカイツリー
我孫子から東京スカイツリーを望む
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