シリーズ まちの美化に取り組む人々(その17) 花かご会みなさんの我孫子駅前花壇づくり 濱田 洋子(会員) |
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●我孫子駅前(南)ロータリーの真ん中、手賀沼を象徴する人口池を囲んで、パンジーの花々が彩りよく植栽されている。春めく陽ざしの中、お揃いの黄緑色のジャンパーを着た皆さんは、花壇の手入れに余念がない。会員数は12名(男性1名)、今日の参加は9名。先ず代表の山田さんに、そして会員の方々に「花かご会」について伺った。 ●「花かご会は、2000年に我孫子市社会福祉協議会が開いた"花と緑のボランティア講座"の受講生9名が集まり、2002年に発足しました。ボランティアグループ花かご会結成の動機は、当時の駅前ロータリーは雑草が生い茂り荒れていた為、"まちの顔""市の玄関"の駅前を『花を咲かせてきれいにしたい』との思いからです。」「主な活動は、月2回(第2・4週水曜日)の作業、花苗の選択(植替え年2回)、花壇のデザインなど花壇づくり全般です。」「発足するにあたって、市と協定を結び、苗・肥料の提供を受けています。このガザニアは近くの商店の方から、水仙は官舎跡地に放置されていたものを移植したもの、紫陽花もありますよ〜」「2003年から、JP労組東葛中部支部の方々が、年に1度11月3日に花苗の一部を寄付、植栽の協働作業をしてくださいます。」「2010年から第一小学校の5・6年生の体験作業の受け入れをして、喜ばれています。」「時々、花を中心としたイベントの鑑賞・バス旅行、研修講座受講など楽しんでいます。」と、10年近くの活動には試行錯誤を乗り越えての今と思う。 |
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「ミモザのない春」 濱野 さと子(会員) | |||||
●憎い。誰を。誰ではない。憎い・・・・・。自責の念もあるが、やっぱり、憎い。 ●立春も過ぎたのに、大雪に見舞われ、北風吹きすさび、"春まだ遠き"か、今日この頃。しかし確実に、春の足音は聞こえる。庭の河津桜の幼木も小さな枝々に蕾を膨らませてきた。そのわきのボケの花の蕾もほんのりと赤みを帯びてきた。 ●うす緑のたおやかな小枝に囲まれて、直径5ミリほどの黄色の毛まりのような花を無数につけて、春を告げたミモザの木はない。夏から準備してきた枝々の花の蕾がおだやかな春の陽ざしを感じては、ポッポッと咲いた。隠れたところの小枝から黄色に彩っていく。一枝折って、小さな花瓶に入れて、家の中に春を連れてきた。それができない。
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●3月にもなると、3メートルあるその木の無数の枝に球形の花を咲かせる。まっ黄っ黄の木に変身する。枝がしだれるほどに咲く。剪定を兼ねて、枝をパチパチ切って、隣近所の家に届ける。通りかかった保険のおばさん、ヨシケイのおねえさん、配達の人、買い物帰りの人、一枝二枝折って持っていってもらった。昔の職場にも、ミナトスイミング受付け台にも、その花は春を知らせた。(ミモザの花は花粉だらけなのに、満開の時もしぼんでも花粉を落とさない。身体の器官にも洗濯物にも書類にも、悪さをしない。)ああ、それが今年はできない。 ●昨夏の猛暑が憎い。酷暑が憎い。40日も雨がなく、あちこちの緑を茶色に変えたあの猛暑。直径15センチ近くのミモザの木だった。まさかあれだけ大きくなった木なのに。周りの植木鉢には、毎朝毎夕水をやった。8月の中旬か、どうも新芽の勢いがない。ぐんぐん伸びる時期なのに。おかしい・・・・。もしかして・・・・。 ●ミモザはハナアカシアともいう。そしてミモザアカシアとして売っている。アカシアの木は水を多く必要とする。アカシアの群生は、地盤沈下を起こすと聞いたことがある。9年前、太さが小指ほどの苗木を買って植えた当初は、いつも十分に水をやっていたものだ。―忘れていた― ●すぐ隣の楠も山茶花も元気なのに、ずっと大きなミモザが枝を伸ばさない。ピーンときた。枯れる・・・・。10日ほどたっぷり水をやりながら見守ったが、無理。どんどん生気がなくなり、枝もポキンと固く折れる。いつまでおいても仕方ない。すべての枝をのこぎりではらった。ゴミ袋(大)に3杯。何故か、根元から切り離せず、塀の高さのところまで「切り杭」の状態で残した。そして、その上の1メートル半ほどの幹は、庭の隅っこに立てかけた。 ●ミモザのない春。今、2代目を植えるかどうしようか迷っている。あっという間に大きくなってしまって、狭い玄関脇の敷地ではどうしたものかと、先のことを考えてしまったこともあったから。でも、あのまっ黄っ黄のミモザのない今年の春なのです |
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