「じょっぱり」見聞録 瀬戸 勝(会員) | |||
●妻が東北も北の果て、大間、仏ケ浦、竜飛へ行きたい、五能線にも乗りたい、と言い出した。ちょうど妻の要望にピッタリのツアーが中尊寺というおまけつきであったので申し込み、7月3日から2泊3日で出かけた。 ●新幹線から見る仙台の住宅地は、屋根にまだブルーシートがかけてある家がかなり目につく。仙台駅ホームは天井の鉄骨がむきだしのままで痛々しい。 ●仙台で降りたが仙台の少し北にある一ノ関は、東に気仙沼、陸前高田、大船渡といった大被災地を抱えているので、全国からの復興ボランティアの基地になり、大勢の人でごった返しているという。 ●中尊寺は世界遺産に指定されたばかりの時で、予想以上の人出だった。店も「祝世界遺産指定」ののぼり、はり紙をあちこちに掲げ景気づけている。元気な姿を見て何だか嬉しくなった。そして、「はたしてこの先はどうだろうか?」という気がかりは杞憂に終わった。行く先々ホテルも店も我々観光客を心から喜んで、明るく迎えてくれた。 ●シジミで有名な十三湖でトイレ休憩のため立ち寄った時のこと。5軒の店が長屋風に並んで名物シジミ汁を売っている。どの店も元気いっぱいの呼び声をかけてくる。時間も短いし、誰も寄らなかった店もあったが、バスが出る時は5軒全員が並らび、笑顔で手を振り「また来てけさい」と見送ってくれる。暗さは微塵もない。 |
●旅を通じて土地の人に「震災はどうでしたか?」と聞く余裕もなかったが、たとえ聞いても、「ン? なんもねェすよ」というぶっきらぼうな答えが返ってくるだけだったろう。 ●バスガイドのK嬢、まだ22歳。丁寧な口調でガイドしてくれるが、熱が入った時、コーフンした時は見事にお国言葉が出てくる。竜飛でめったに見られない猿を沢山見つけた時、鯵ヶ沢のみやげ物店にいる秋田犬「わさお」(映画にもなって一躍大スター)を見た時岩手なまりは最高潮。 ●でもこのお嬢さん、とうとう最後まで震災については一言もしゃべらなかった。我々観光客に余分な心配をかけまい、復興援助の手を差し延べてくれるのは有難いが、苦しみはまず自分達で解決しよう、という東北の人特有の頑固とも言うべきひたむきな、そして簡単にへこたれない心意気―あちらの言葉で「じょっぱり」というらしいーを垣間見た気がした。
|
||
当会寄贈の「かたらいベンチ」桃山公園に設置 | |||
●10周年記念事業の一つとして、「かたらいベンチ」を市へ寄贈いたしました。 ●6月9日に桃山公園の西南の手賀沼が望めるところに設置されました。当日は、吉澤さん、足助さん、松村さん、酒井さんの4人が座り初めを行い、お神酒で設置を祝いました。 ●ベンチには「美しい手賀沼の景観をいつまでも」と書かれたプレートが付けられています。ここが市民の憩いの場所になることを願っています。 ●なお会員からの寄付(1口千円)、まだ受け付けています。よろしくお願いします。 ■レポートへ |
|||
我孫子の景観を育てる会 会員募集中 ・会員数 63名(2011年6月末現在) 会長 吉澤 淳一 ・入会希望連絡先 吉澤淳一 Tel&Fax 04−7184−2856 ・定例会 毎月第3土曜日 近隣センターこもれび内 社協会議室 (年会費2千円) |
|
||