「景観あびこ」50号の歩み 前田 毅 | |||
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●創刊号 2002年3月29日発行 ・佐多会長挨拶 「景観あびこ発行にあたって」でスタート。 各部会の活動方針が発表され意気込みが感じられる。富樫さんのご提案により「景観を守る」連載開始。第一回は三樹荘ご当主 村山祥峰さんにインタビューして、以後9回にわたって掲載した。 「景観を守る人々」のインタビューも始まり、今日に続く長編シリーズとなっている。 (なお、歴代の執筆者の中には鬼籍に入られた方もおられる。ご協力を感謝し、ご冥福を祈る)。 ●第3号 2002年9月17日発行 ・巻頭言として吉澤さんが「叙景」を寄稿。以後4回にわたって筆をとられている。 ・「街路考」連載開始。第一回は「街並に定義はないか」と題して高野瀬さんが執筆。 当会の活動の根幹をなす"景観とは何か、どう考えるか"の議論の出発点となっていて、高野瀬さんは以後3回にわたって考察を展開された。今日も考察は続いている。永遠のテーマであろうか。 ●第5号 2003年3月20日発行 ・景観シンポジウム特集号 本年第8回を終えた我孫子市の景観シンポジウム中、最大規模の開催となり、その全容を8ページにわたる特集号を組んで紹介している。 ●第7号 2003年7月30日発行 ・2003年4月の総会で会の会長交代が決議され、佐多さんの退任あいさつと吉澤さんの就任あいさつが披露されている。会も「景観あびこ」も新世代に入っていくこととなる。 ●第9号 2003年12月20日発行 ・「歴史景観散策」の連載が開始された。最初の散策は新木駅から湖北駅までの「鎌倉道」を歩いている。瀬戸さん・梅津さんがレポートを担当された。 ●第12号 2004年10月15日発行 ・巻頭で吉澤さんが「八景探し」を提案しておられる。「我孫子のまちで新しい八景探しを試みようと思う。それはまちのなかのいろいろな題材毎に八つずつ景を選んでいこうというものである。(以下省略)」との趣旨である。 このテーマは8年後の今、再びクローズアップされ、2012年の「我孫子市景観づくりシンポジウム」のメインテーマとして論じられることになった。どんな成熟がみられるか楽しみである。 |
●第13号 2005年2月3日発行 ・会創立5周年を迎えるにあたって記念事業を立ち上げることが宣言されている。会の活動の進展ぶりが「景観あびこ」の充実に反映されていることが窺える。 ・今号では、県・市主催の"市民活動元気づくり事業"に当会の「庭園公開事業」が採択されたことを受け、庭園公開特集「ぐるり景観・庭園見聞録」が組まれた。各地の庭園を積極的に訪ね歩き、様々な試みからヒントをつかみ、それを活かそうとする意気込みが感じられる。会のエネルギーの源泉ここにあり、の感がする。 ●第16号 2005年10月16日発行 ・「三樹会だより」の連載開始。第43号で15回に達した長寿連載で今後も継続が望まれる。 ●第17号 2006年1月21日発行 ・冒頭「街路字の氾濫 −文字と景観−」(吉澤さん)が2ページにわたって提起されている。"景観を育てる"重要なポイントである。我孫子の、日本の風景は改善されたと言えるだろうか。 ●第18号 2006年4月3日発行 ・巻頭言は「市民参加のまちづくり」(清水さん)と題して、市民が参加するまちづくりの呼びかけがなされている。シアトルで行われているネイバーフッドマッチングファンド(NMF)の仕組みを紹介し、我孫子でこのような取り組みができないかとの問題提起である。市民がまちづくりに参加することでコミュニテイーの再生も期待できると。高齢化がますます進む現在、考えるべきテーマである。 ・三樹会発足1周年記念特集が組まれている。村山先生からお言葉と短歌二首を頂戴し紹介されている。 ・新しく結成したる三樹会景観はぐくむ生命真心 ・降る如く常緑樹の嵐三樹会の箒の目真心の手の跡 ●第22号 2007年4月21日発行 ・「布佐平和台、『住まいのまちなみ賞』受賞」と題した岡さんの報告が誇らしげだ。市民参加のまちづくり活動が生んだ実りと言ってよいであろう。 ●「景観あびこ」合本号 2007年5月発行 ・創立5周年を記念して第1号から第21号までの各巻をそろえた合本号が発行された。会と「景観あびこ」の活動の継続的な発展に貴重な資料となった。新しく入会される方や外部の人々への紹介に欠かせない。 |
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●第23号 2007年7月21日発行 ・「会創立5周年記念事業を顧みて」(吉澤さん)が5年間の総括をされている。 1.我孫子のさくらマップ 2.景観コンサート 「サウンドスケープ・イン・アビコ」 3.景観散歩 4.記念誌「景観あびこ」合本版の発行 5.会の案内パンフレットの一新 6.旧村川別荘活性化キャンペーン と会の活動の充実ぶりが窺える。「景観あびこ」の紙面も多彩で豊富になってきたと言えるであろうか。 ●第24号 2007年10月20日発行 ・シリーズ「我孫子らしさ」連載開始。第一回の執筆者高野瀬さんは"我孫子らしさとは何か、何があるのか、何を特徴とするのか"とご自身の我孫子に寄せる想いを紡ぎ出し、皆で考えることを促しておられる。 ・「まちの美化に取り組む人々」連載開始。故斉藤さんの一言から始まったとか。 ●第30号 2,009年10月21日発行 ・発行回数従来の年4回から6回に増やすことになった。これは、掲載される記事の内容が行事などの実施時期とタイムリーに連動することを目的としたためであるが、もう一つ、毎号会員から寄せられる原稿がスペースの関係で掲載されないことがないようにと考えたためである。如何に会員諸兄姉が「景観あびこ」を大事に思い盛り立てていこうとされているかの証左でもあろう。「景観あびこ」は会員あってのものということができよう。 ・さらに、編集作業の大変さを考え、毎号4ページ建てを原則とした。だが、多くの原稿を載せるため、6ページ建てとせざるを得ないことが多くあった。喜ぶべきことといっても良いであろう。 ●第39号 2010年9月18日発行 ・いつもの記事内容に加えて、ちょっと変わったエッセイ記事が載っているのに気が付かれただろうか。滝日さんが書かれた「両膝に人工骨を入れて」という記事である。ご自身が長年悩んでおられた膝関節の痛みを治すため、一大決心をして手術を受け見事に復活された体験談を紹介。今ではかつてのように颯爽とした優雅な姿で振る舞っておられる。よかったですね。 これをきっかけに、身の回りのできごと、街でのちょっとした見聞、旅先での想いなどを短文で「ショート・ショート」としてまとめる試みが始まった。会員同士の触れ合いが深まるきっかけになっている。 ちなみに、第41号には「オレオレが我が家にもやって来た」と題して瀬戸さんがユーモラスにオレオレ詐欺の実体験(?)をご披露された。ご本人は被害には遭われなかった(撃退された?)ので良かったが、「私は大丈夫!」と思っている皆さんもどうか十分ご注意を! |
●会員のための啓発・啓蒙に資する連載や大きな変化について簡単にまとめましたが、他にも単発記事でのご意見や考察記事が数多く掲載されています。景観散歩や各分科会、催事などの告知・報告もあります。 もう一度、じっくり読み直して、次は私が・・・という寄稿をお待ちしています。
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