第7回 新四国相馬霊場巡り   ―利根川を挟んで−             柏倉 輝雄(会員)
1月22日(水)晴れ、大寒の二日後、取手駅東口9時に11名が参加しました。
先ず駅前より取手一高に向かって急な坂道を元気に登り、61番札所の大日堂に向かった。真言宗の小さい寺だったようだが昭和26年頃廃寺になり、今日では何か淋しい気がする。

次に31番札所中の天満宮は、立派な建物だが神主はおらず菅野家が管理をしている。大師堂の軒の唐破風は龍、牡丹などの彫刻が見事だ。
天満宮近くの20番札所の地蔵堂と、10番札所観音堂を巡る。取手台宿地区の最後の4番札所不動院(堂)に大師堂がある。お大師様は赤と紫の座布団に座っていた。

これで取手駅に近い台宿地区の5札所を巡った。取手駅前(東口)の景観はここ2〜3年でさま変りし、商業集積地から住宅集積地に変貌している。道路が拡張され住みやすい駅になってきているように感じた。

次に市民会館の前で小休止をして利根川の遊歩道から我孫子方面を一望してみた。「小堀の渡し」船着場方面の景観が素晴らしい。暫くしてから来た「小堀循環バス」に乗る。前方の乗車口より小銭を用意して運転手に「いくらですか?」とたずねると「タダです」と言われた。取手コミュニティーバス(ことバス)で小堀地区の子ども達の通学と住民の足として使われている。

大利根橋を渡りすぐ利根水郷ラインを走り小堀地区のバス停で下車する。この道路を通るたびにカーナビが「茨城県に入りました」。1〜2分走ると今度は「千葉県に入りました」と案内していたのを思い出した。

この案内の「茨城県」とはこれから訪ねる小堀地区のことだったのだ。2年位前に「私の好きな我孫子の道」を歩いた時、古利根沼のほとりと小堀地区を散策したことを思い出した。
小堀の常圓寺
明治末この地区を水害から守るために利根川の流れを直線に変え、新たに堤防を築く改修工事をした。この時取手側にあった井野村小堀地区は新しい利根川の南側に分断されてしまった事を聞いて納得した。

小堀地区の集会所の中に9番札所の常円寺があり、寺域には銀杏とけやきの古木が立っている。堂内の大師像は石造で坐像である。寺の近くの利根川堤防の道路には、近頃信号も付けられており、土手の上に出ると河川敷が広々としており対岸の取手方面が眺められる。川の手前には小堀側の発着場が見え、「取手の渡し」の風情を今に受け継いでいる絶景ポイントである。

取手市の霊場巡りはこれで終わった。帰路は古利根沼をながめ、足尾神社に抜ける竹林の坂道を横目に見、湖北駅に向かう。途中十字路で古い追分道標を見て、ほどなく駅に無事到着する。9.2km、1万3千歩の霊場巡りだった。駅前のファミレスで昼食を取り解散しました。おつかれさまでした。 
 第8回 新四国相馬霊場巡り       ―雪の巡礼―             鈴木 洋子(会員)
いよいよ巡礼は我孫子に入ってきました。2月5日(水)前日の雪が残っていましたが、抜けるような青空の中11名が我孫子駅北口からバスで布施弁天に向かいました。二つ手前のバス停で降り、26番札所の南龍寺へ。珍しいのはお堂の中に千体仏があり「本当に千体?」と話題になりました。その付近は、街道沿いに大谷石の塀の大きな住宅が多く栄えていたことがわかります。
圓性寺から久寺家に向かう一行
あけぼの山の日本庭園に一旦入り、素晴らしい雪景色に見とれて東屋で記念写真。次の67番薬師堂は、狭い境内に安産不動尊などと並び大師堂がありました。再び日本庭園を通り抜けて68番布施弁天東海寺へ。そこからは利根川の向こうに筑波山がくっきりと見え、冴えわたる空気の中すがすがしい眺めでした。

あけぼの山を下りて農業公園の風車の向こうに、もう一度筑波山を見ながら、85番圓性寺へは裏手から入り正面から出てちょっと寄り道。門前が賑やかだった頃「廓」があった一画は、藪の中の空き地にいくつかの祠があるだけでした。

次は久寺家へ入り、狛犬ならぬ狛鷲のある鷲神社に寄り、途中富士山を望むことができ思わずシャッター。初めて訪れる84番寳蔵寺へ。今でも夕方鐘を突いています。

今度は6号線と常磐線をくぐって42番大光寺と59番興陽寺へ。今日は柏から歩くというだけで心配していましたが、「雪・青空・筑波山・富士山」といいことばかりで1万5千歩の楽しい「雪の巡礼」でした。

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