村山祥峰先生を偲ぶ                   瀬戸 勝(会員)
  先生、とうとう旅立たれたのですね。
 長い間のご指導ありがとうございました。
 数々の思い出がなつかしく浮かんできます。

【細く長く】
 三樹会発足時、先生がおっしゃられた「三樹会活動は細くてもいいから長く続けてほしい」とのお言葉は、会活動が10年目を迎えた今でも脳裏にこびりついています。しかしメンバーに恵まれて活動してきた結果、「細く長く」ではなく、「太く長く」やってきたと一同自負しています。先生のご指示には半分背いてしまいました。

【長講一席】
 清掃のあと庭内のあずまや「あすなろ亭」で心づくしの茶菓をいただきながら聴く先生の長講一席。万葉集から現代まで、時に学究的、時に艶っぽい解説で私たちを飽きさせませんでした。
 体調を崩されてからも、再起の日のために話のネタを集めておられると伺ったことがあります。お聴きしたかったです。
【芋煮会】
 先生は、メンバーが一堂に会する機会がなかなか作れない私達のために毎年秋、お庭で芋煮会を催して下さいました。先生ご自慢の50人分を一度に作れる大鍋で作った芋煮をほおばりながら紅葉の下で歓談、本当に楽しいひとときでした。

 先生の人徳のおかげでしょうか、これまで9回催しましたが、雨天中止は一度もありませんでした。

【粗食】
 先生が講師をされたある講演会で、受講者の一人が「先生のご長寿の秘訣は?」と質問した時、先生は即座に「粗食です」と答えられました。もちろん一汁一菜とかではなく「ぜいたくな物ばかり食べるな」「暴飲暴食するな」という戒めで、私をはじめ耳が痛かった者が多かったはずです。

 101歳という長寿を全うされたことが何よりの証明と思っています。
 先生、本当にありがとうございました。重ねて御礼申し上げます。
 安らかにお眠りください。         合掌
先生が三樹会を詠んだ短歌二首(せせらぎ短歌会合同歌集第八集より)
新しく結成したる三樹会景観はぐくむ生命真心
降る如く常緑樹の嵐三樹会の箒の目真心の手の跡
在りし日の村山先生と三樹会     写真:瀧澤 正一(賛助会員)

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