我孫子のいろいろ八景歩き
28年(2016年)度に実施した4つのコースを、リクエストにお応えして再び歩きました。
古道をたどり森と水辺が招く古利根コース 6月4日(日)                        前田 俊子(参加者)
                         「お薦めします!五感がさえる八景歩き・古利根コースに参加して」
市外からの初参加の私は、僅かな緊張感を持ちつつ湖北駅に到着。印象的だったのは出発式冒頭で、ご指南役の方から参加者を前に「お天気を連れてきていただきありがとうございます」とのおしゃれな挨拶でした。実は前回は雨天だったとの事。爽やかな天候が後押ししてくれたこともあり、気持ちよく我孫子新発見の八景歩きに参加できました。

思い出すと高度成長期時代の頃、新潟で育った私は見渡す限りの平地で心ゆくまで遊びまわり、小川や田畑がせき止められた小さな水たまりに住み着いた生き物を探すだけでわくわくしたものです。そんな高揚感とは裏腹に、自宅周辺の田畑が次々と埋め立てられ、本来豊かな自然や田園風景は開発と引き換えに、変革を余儀なくされたわけです。

自然破壊が問題視される現在です。しかし今回、ボランティア活動の成果として、残された自然を守るだけでなく、育てる企画がある事を知りました。皆様の努力に敬意を払うばかりです。

公園八景の舞台となった「自然観察の森」ではコジュケイが鳴き、林道の木漏れ日とマイナスイオンに包まれ、古利根沼から渡る風を味わいました。
古利根公園自然観察の森入口

さらに大木の幹に触れ、また、古道を歩く途中、栗の花の香りに包まれた瞬間、まさしく五感を満足させる体験でした。

風情ある景観が、日々の悩みや疲れを労ってくれることを実感し、こころ洗われる貴重な体験となりました。関係者皆様のご案内に、感謝申し上げます。
新木・古戸の古社と里を巡るコース 6月6日(火)                        関口 眞喜子(参加者)
当日は、蒸し暑さも無く、心地よい散歩日和になりました。新木駅南口9:30集合。

箒を逆さまにした様な"ムサシノケヤキ"の並木道を見て、右に折れウォーキングが始まりました。そこは既に坂道の頂上に有り、かなた前方下に手賀沼干拓地がパノラマの様に広がります。ビューポイントからは、一面緑の濃淡で彩られた水田地帯を見る事が出来ました。手前の千間堤跡の道路も車が往来しています。

その後、新木駅北口付近、山の様に連なる立派な屋敷林を遠くに眺めながら歩きました。その昔、手賀沼が今よりずっと大きかった頃、沼からの強風を防ぐ為に屋敷の南側に植えられたそうです。丁度、花の季節を迎えたクリの木が所々に有り、犬の尻尾状の花を咲かせていました。

トコトコ成田線を超えて、葺不合神社へ。国道356沿いの一つの鳥居を抜けると何か空気が異なる感覚がします。石段を下りると、左側に弁天池の名残り、芭蕉の木がおよそ10本位。巨木の銀杏2本は我孫子市指定保存樹木です。二の鳥居をくぐり、階段を上がると弁天様の絵がある拝殿。後方が本殿です。市指定文化財になっています。彫刻が見事で驚きました。"天岩戸""八岐大蛇退治"など日本の神話です。拝殿の柱には、珍しい麻の葉模様、本殿の柱は、龍。『一見の価値有り』です。彫刻は、北相馬郡の後藤藤太郎です。本当に素晴らしい。目を凝らしてみました。我孫子市民には、訪ねて欲しい所だと思います。

けもの道のような狭い坂道を上がり、"高垣の有る通り"へ。マキ、シラカシなど植物が違う二層の生垣です。5m以上もあり、生垣の平面一部に、大きく丸い穴が開けられ家の出入り口、門になっています。童話の絵の様でした。

田畑の中の道を進み"桜井戸"へ。井戸の四隅に細い竹を巡らし、しめ縄が飾られ大切にされています。昔は、1カ村に井戸一つと決められていたそうです。
新木小学校下の田園を歩く一行

そばの坂道を上がると奇妙な十字路に出ます。二本の坂道がXに交わり、道の斜め高低差、斜面樹木や竹林の様子もあって、「何?コレ?」と不思議な錯覚になりましたが、生活道路です。小さな子供たちはきっと喜ぶと思います。

天満宮へ。国土地理院の三等三角点が有ります。文字は南に向いているそうです。

台地から水田地帯を見下ろしながら水神さんの祠を目指して下る。360°すべてに広がる水田風景と遠くの斜面林を観ながら歩く。体を吹き抜ける涼しい緑の風。別世界です。そのまま"ハケの道"に入り、懐かしい田舎道、崖の下の際をのどかに歩き、樹林に囲まれた坂道を上がり、新木近隣センターへ。

解散は新木駅北口、正午過ぎでした。充実した楽しい時間をたっぷりと過ごし、大大満足して、帰路につきました。

実際に何度も現地に足を運んで、この様な素敵な順路を考えて頂き、ありがとうございます。前準備等、ガイドの方、みなさまにお世話になりました。感謝いたします。

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