第25回 日立総合経営研修所 庭園公開報告                             吉澤 淳一(会長)
5月27日(土)、快晴に恵まれた絶好のコンディションの中で、740人ものご来場者をお迎えし実施しました。来場者数は、春の公開としては平均的な人数でした。

来場者の約半数弱が市外からでした。以前は隣接の市町で30%程でしたが、昨秋の開催から市外からが半数近くになってきました。エリアの広がりは19の区市町に上ります。朝日新聞、産経新聞、千葉日報といった日刊紙、「みんなの情報誌」など各地の地域情報紙誌に取り上げられたおかげです。

来場者は、青空に向かってそそり立つヒマラヤスギ群と、種々の研修記念樹に囲まれた明るい東庭園、自然林と小湿地、そして手賀沼の絶景を望む西庭園の景観を堪能されたことと思います。

日立総合経営研修所からは迫田雷蔵社長にお越しいただき、新緑の下で星野市長、青木副市長とご歓談いただきました。

『我孫子コカリナサークル"あびこ"』の演奏(上の写真)は、庭園公開の歴史と共に歩み、今回も緑陰で素晴らしい音色を奏で、お茶の接待、栞プレゼント(先着400名)、クロードグラスでの景観再発見(鏡の中の景観を楽しむ)、要所でのガイド等来場者サービスも充実してきました。

食堂でのオリジナルカレー「白樺派のカレー」200食は昼までに完売でした。(写真)また、白樺派のカレー普及会が出店した「白樺派のカレー」レトルトのお土産は、川村学園女子大学の先生と学生さんの応援で完売でした。

この催しは、「準備運営は市民が協力し、企業・個人が維持する庭や緑地を、地域の資源として市民の皆さんと一緒に理解し支えて行こう」という趣旨が活かされて定着してまいりました。準備は関係先との調整を含めて2か月間をかけ、前日と当日早朝の設営も念入りに行いました。我孫子における貴重な景観資産であるこの庭園を、これからも市民の皆さんの手で守り慈しんで行きたいと思います。

素晴らしい庭園景観を公開していただきました(株)日立総合経営研修所、(株)日京クリエイトの皆様に深く感謝申し上げます。
ご来場の皆様、ボランティアの皆様、『我孫子コカリナサークル"あびこ"』の皆様、資材貸与の我孫子市、我孫子市社会福祉協議会、我孫子市商工会に厚くお礼申しあげます。

運営は(株)日立総合経営研修所、(株)日京クリエイト、当会会員、三樹会会員、庭園公開サポーター、ボランティアの皆様の約40名で行いました。
春の庭園公開 −湧水池の案内をしてー    伊藤 紀久子(会員)

  入園が開始され間もなく来場者が坂を降りていらっしゃる。内心ドキドキしながらもお迎えするうれしさに「ようこそ、どうぞお足もとに気をつけてお越しください」と声を掛け、少しでも「落羽松(沼杉とも)」の見え易い所へ案内する。

 見事に、すくっと伸びた幹の落羽松の説明、そして特徴である「気根」の説明をする。

 落羽松の前面に広がる黄菖蒲を眺め、今日あたり手賀沼の「残る鴨」が飛来して来るかもしれません。などと話すと、脇に立っていた男性が「カモ・オン」ですね。と実にタイミングの良いこと・・・・・・

 また手前の池の山際にある榎の大樹の根元に「アスカイノデ」という海岸に生息するシダに話が移り、手賀沼が昔海だった名残りではないか。などの話をとても興味深く聞いていただく。

  程して、何かご質問ありますか、と恐る恐るたずねると、皆さん笑って、ありません。と答えられる。楽しい空気が流れる。

 この間、コカリナの響きが風に乗って聞こえ、何とも非日常の一景を成す。

 我孫子市内の方、近県の方、都内からの方々は美しい若楓を見て、秋の紅葉も見たいと感想を述べながら急坂を登って行かれる。

※右写真は説明を聴く来場者

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