【歴史部会】
梅津一晴さん(元会員)がリーダーとなって旗揚げした。数人が集まり、その年に会が刊行した「我孫子の坂道ウォーキングマップ」(「グループF」の項参照)を使って散策を始めた。

やがて名称を「歴史景観を探る会」に改めた。平成20年に『あびこの歴史景観を探る』を刊行した。今の景観に歴史という座標軸をあてて考察したもので、美しい手賀沼を愛する市民の連合会(「美手連」)から補助金をいただいて、梅津さんがまとめた立派な本である。部会は平成27年に解散するまで「歴史景観散策会」を数回実施している。

好評だった「手賀沼の歴史景観を観てみよう」(美手連主催)という船上見学会は最近まで実施していたが、ガイド難で平成29年を以て休止している。一般参加の「布佐の歴史景観を探る会」は今でも会の事業として、竹内神社秋の例大祭に合わせて実施していて、部会の資産はまだ息づいている。

【グループF】
私が言い出しっぺで設立した。Fはfield workの頭文字。"我孫子の景観をもっと知りたい"がコンセプト。それまで私が「ハケの道」を踏破したことや、「我孫子の坂道ウォーキングマップ」を作っている過程で得た情報をベースにして、会員が我孫子を精力的に歩き回った。この活動から後のいろいろな事業につながっていく。「我孫子のさくらマップ」、「私の好きな我孫子の道散策会」「対岸から我孫子を観察する」(現・「新春手賀沼ウォーキング」として、おでかけ倶楽部のプログラムに)「オープンガーデンを楽しむ会」などもここから生まれた。


平成15年に県・市共催の「市民活動元気づくり事業」に応募し、3年にわたる補助金を得て、各地の景観活動を調査することができたのも、これらの活動から得られた経験と情報蓄積の賜物である。部会は平成27年に解散したが、活動の精神は「我孫子のいろいろ八景」事業に引き継がれている。

【デザイングループ】
当時としては若手の薮崎英夫さん(元会員)が立ち上げた。景観を形成する諸々の要素をデザイン面から考察しようというもので大いに期待したが、本人が現役で時間などの制約から間もなく休止した。「景観あびこ」6号に唯一彼の主張が載っている。

【街並班】
高野瀬恒吉さん(賛助会員)を中心に設立した。日常景観の柱である街並みを歩き、そこで何かを感じ課題を見つけて、"良い街並みとは"を模索するグループで、活発な活動を続けた。このグループの最大の成果は、殺風景なオオバン通り(国道356号線)の一部を緑化修景する、即ち街路樹植栽を平成14年に市に働きかけた結果、現在市の景観審議会の主要課題になっていることである。

当初は県も市も様々な理由で消極的だったが、15年にわたる部会の粘り強い取り組みによって、やがて行政が動きだしたのである。部会は平成29年に解散したが、街路樹植栽運動については「オオバン通り緑化プロジェクト」として現在も継続している。
【環境美化グル−プ】
我孫子駅周辺やつくし野の道路清掃を独りで行っていた会最年長者、齋藤政成さん(故人)と若者の二人で立ち上げた。斜面林に捨てられた古タイヤを、土地所有者の了解のもと、クリーンセンターへ運び込むという活動も若い会員の力で行った。その後、美化グループと改称したが、齋藤さんのご他界と共に解散したが、その精神は「景観あびこ」の連載記事"まちの美化に取り組む人々"に活かされている。

【オープンガーデン部会】
グループFの姉妹会として平成18年に設立した。その前年に「市民活動元気づくり事業」の補助金で実施した、仙台市の"オープンガーデンみやぎ"の見学会や、その後の流山オープンガーデン"花恋人"の設立などに刺激を受け、本家英国や国内各地及び市内の事例研究を始めた。

途中「オープンガーデンを楽しむ会」と改称し、近隣市町や市内の見学会を精力的に行ってきた。しかし、他人の庭に入ることの煩わしさや若干の抵抗感から、外から見られる範囲で街歩きを楽しもうという事になり、"ストリートガーデンを楽しむ会"に再度改称した。多くの情報を蓄積し、平成27年に解散した。
つくし野の住宅フェンスのバラ

【おでかけ倶楽部】 
つい最近、平成30年4月に発足した。きっかけは、「あびバス景観散策マップ」北部2ルートを有志で歩いたことだった。誰かが「何処どこを歩いてみたい」と思いついたら、世話役を自分でしても良いし、誰かにお願いしても良いという形でスタートした。場所も回数も日程もフリーで"適当"さが売りである。

この1年で6回も実施、野口修さんの我孫子景観基礎研究の紹介事例も一役買っている。今思うと、対岸からあびこを観察するウォーキング(グループF参照)、日本民芸館と旧柳宗悦邸(第22号)、皇居一般参観(第27号)、日立中央研究所庭園(第53号)、谷中七福神巡り(第53号)、新四国相馬霊場八十八カ所巡り(第56〜62号)などにその兆しを見ることができる。

部会が消滅し「景観散歩」も年1回になり散策の機会が減っている昨今、時宜を得た企画で今後が楽しみである。

<注:( )内は「景観あびこ」の発行号>
中央学院大学の学園祭"あびこ祭"に初めて参加します!   10月26日(土)、27日(日)
市・景観推進室からの働きかけで、学園祭に参加できることになった。2日間共、ブース展示と、「居ながら八景歩き」(ブース内で1日2回位)を実施する。 これを機に、市内の学生ばかりではなく、通学だけの市外の学生にも我孫子を知ってもらう狙いである。会員の皆さんも、ぜひ学園祭に遊びに行ってみましょう。
■中央学院大学「あびこ祭」のサイトへ

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