まちの美化に取り組む人々-43-
           妻子原の森を守る会 〜妻子原緑地〜              
鈴木 洋子(会員)
…つづき。早速その足で妻子原緑地に行ってみた。船取線と常磐線が交差した辺りに近い並木地区の東側の山の斜面の雑木林。活動日(主に日曜日)ではなかったが、原さんと星名さんの2人が手入れをされていて、快く取材に応じてくださった。

そこは私有地で、斜面は粗大ゴミと雑草でひどい状態だったので、12年前から地主さんと近所の人達が協力して手入れをすることになったという。現在7〜8人で活動している。木は地主さんが伐採し、力仕事は男性、園芸は女性担当。伐採した木はそのまま道や花壇に利用している(写真)。花苗は寄付や持ち寄り、挿し木などで増やしながら整備していて、木では、桜・花桃・アジサイなど。花はサクラソウ・アジュガなど。

そんな活動が、第27回全国「みどりの愛護」功労者、国土交通大臣表彰を受賞した。(平成28年会場:千葉)因みにこの時には、我孫子市では7団体が受賞していて、当会報紙で取材した団体もある。
 取材中、原さんのご主人も加わり、とても楽しそうに活動されていると感じた。会報紙への掲載をお願いすると、「活動を知ってもらいたい、仲間募集中」と話されていた。帰り際に秋田さんと中塚さんが挿し木で育つという黄梅をいただいた。今日は"繋がった"ことが嬉しい一日だった。それに…3人でその後公園でピクニック気分でおやつを食べたことが、久しぶりで楽しかった。
<活動中の皆さん>

後日談…中塚さんが、吉澤さんからオルレアの小さい苗をいただき、フリージアの株と一緒に届けて大変喜んでいただいたそうだ。このオルレアは、以前、会でオープンガーデンの見学に出かけた埼玉から柏原さんがいただいてきた花の子孫になる。
「旧武者小路実篤邸跡特別公開」と八景歩きの無期延期!?     奥山 久美子(会員)
昨年秋の教育委員会主催の旧武者小路実篤邸跡特別公開は、八景歩き「白樺派の若き文豪・2人を結ぶハケの道」で協力しましたが、大雨だったにもかかわらず、参加者は特別公開も含めて待ち望んでいた方が多く、良い経験をしたとの声がありました。

今年はリベンジとして、当会が主催で春の特別公開と八景歩き「白樺派の文豪たちの散歩道」を企画し、5月23日実施予定まで漕ぎつけました。いずれも所有者である(株)三協フロンテア様の地域社会貢献の一環としてのご協力と教育委員会のご協力があっての賜物です。

ガイド役としてコースを改めて確認し、当日晴れるのを願っておりましたが、4月に入ると新型コロナウイルスの感染が更に拡大し「無期延期」となってしまいました。本当に残念です。しかし、昨年の参加者から「次回公開予定は?」との声に応える気持ちは変わらず、また(株)三協フロンテア様も同意されておられる様です。

そんな中4月14日に(株)三協フロンテア様から旧武者小路邸跡の庭の見学の案内があり、春の庭園にお邪魔する事が出来ました。樹木の剪定や下草の手入れ作業の中、武者小路実篤が眺めていた手賀沼の景観や、志賀直哉が和船で通いつめた現在ハケの道側の裏門整備等を検討して頂けるとの事でした。この見学で、藤の花の開花・池の水の流れ・苔生した石畳・庭が映し出された画廊のようなガラス戸等の発見があり、写真を撮りました。(右)
このような旧武者小路邸跡の良さの発見で、白樺派の文豪たちが思想的に求めた美しさ、そして身近で豊かな自然に浸れる満足が、ハケの道沿いに「我孫子コロニー」を形成したのかも知れないと想像しました。

次回の公開と八景歩き実施の日を楽しみに待ちましょう。


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