第8回市民観桜会開催
2010年3月29日(月) 午前10時〜午後3時
会場:我孫子ゴルフ倶楽部
第8回市民観桜会は、市制40周年記念事業として、3月29日(月)に開催されました。
当日は桜の開花には少し早く、空模様の方も晴れたり雪が舞ったり、不安定な1日でしたが、そんな中でも550人のご来場者をお迎えすることができました。

ゆったりとしたフェアウエイを進むと、松林の向こうに濃いピンク色の早咲きの「陽光桜」が、ソメイヨシノの代役を果たしてくれていたのが印象的です。恒例の「あびこコカリナサークル」の演奏は、回を追うごとに磨きがかかり、星野市長も束の間の陽射しの中で、ご来場者と共に耳を傾けていらっしゃいました。
手入れの大変な名門コースを、市民のために開放していただいた(社)我孫子ゴルフ倶楽部様のご厚意に、このページを借りて感謝します。そしてマナーを守ってお楽しみいただいたご来場の皆様、ありがとうございました。

当日の運営スタッフは、男性25人、女性17人で、寒さの中早朝からの準備、運営、そして雪の中の撤収作業は大変でしたが、ご来場者の温かいお言葉に励まされました。その他にも、機材の借用・搬入・搬出、駐車場の整理、仮設トイレの設置、スタッフの弁当調製など、多くの方々のご協力もいただき、ありがとうございました。
来年は満開の桜の下でお会いできることを楽しみにしています。
我孫子の景観を育てる会 吉澤淳一
当日の模様が、JCOM-TV「ホームタウン東葛」にて放映されます。
4/19(月)〜4/25(日)毎日4回 8:00 14:00 20:00 23:00
撮影中のJCOMスタッフ
・撮影中のJCOMスタッフ
朝のミーティング 受付準備
・朝のミーティング ・受付準備
受付風景 星野市長もご来場
・受付風景 ・星野市長もご来場
ゆったりとしたコカリナの音色 陽光桜のお出迎え-1
・ゆったりとしたコカリナの音色 ・陽光桜のお出迎え-1
陽光桜のお出迎え-2 待望の日差しを浴びて
・陽光桜のお出迎え-2 ・待望の日差しを浴びて
雪の後の晴れ間 *写真中「陽光桜」については、■昨年のページに解説があります。


●この日の写真レポートは、当会員のブログにも掲載しています。
■迷い鳥さん
■平賀山荘さん

雪の後の晴れ間
※ご来場者向けの読み物として用意しましたパンフレット
「2009日本女子オープン、熱い戦い、うたげのあと」を下記に掲載します。
この我孫子ゴルフ倶楽部を舞台にして、2009年10月1日から4日までの4日間、日本女子オープンゴルフ選手権競技が開催された。

雨にたたられながらも最終日は晴天になり、36,000人以上もの観客を日本中から呼び込むことができた。

熱戦のあとをふり返りつつ、我孫子ゴルフ倶楽部の今昔を考えてみることにする。
2009日本女子オープン
・バンカー、ラフに苦労する選手たち
本日、皆さんに見てもらっている桜は、我孫子ゴルフ倶楽部の名物の一つだが、何といっても我孫子ゴルフ倶楽部で有名なものは、各ホールにちりばめられたバンカーである。

このコースの設計を依頼されたのは、薩摩藩の洋学者の子として生まれた、赤星四郎、六郎兄弟であった。

兄弟は、夫々米国の大学で勉学の傍らゴルフを究め、特に弟の六郎は大学のゴルフ部の主将を務め、1924年のパインハーストでの大学競技会で優勝を果たしている。

我孫子ゴルフ倶楽部は、特にこの六郎の手によるもので、利根川と手賀沼に挟まれた台地の地形を崩すことなく、沢や谷をそのままに自然を生かしたすばらしい景観を演出した。そして米国や英国での経験を生かした、アリソン(英国のコース設計家)の心が通ずる様なバンカーをデザインした。 これまでに どれだけの名選手たちが、このバンカーに泣かされたことだろうか。

当ゴルフ倶楽部では、昔から多くの競技が行なわれてきた。初めは1949年の日本プロゴルフ選手権。その翌年には日本プロ、そして日本オープンという二つのメジャー大会が開催されている。その三大会とも優勝したのが、我孫子ゴルフ倶楽部所属のバンカーの名手、林 由郎であった。(我孫子市民文化・スポーツ栄誉賞受賞)

その 林 由郎の弟子は数限りないが、中でも地元我孫子中学出身の青木功、鷹巣南雄、海老原清治、飯合肇などは、我孫子市民にはなじみ深いはずである。
赤星六郎デザインのバンカーの恐ろしさは、今回の女子オープン最終日に12番ホール(当日は3番)で目の当たりにする機会があった。

それは、今大会優勝候補の一角であり、賞金ランキングトップの横峯さくらである。トップを走る宮里美香に7打差もつけられ、あきらめムードの様子だが大の人気者、大勢のギャラリーを引き連れてやって来た。

さくらの3打目はグリーン手前の右のバンカー。我孫子のバンカーとはいえそれほど深くはないし、簡単に出るものと思った。・・・が出ない。2回目でやっと出た。これでさくらの目はないと思ったのである。ところが上がってみて驚いた。トップにいた宮里美香は6オーバーと不調。

宋ボベが順当に4つ延ばして11アンダーでトップに立てば、追う横峯さくらの快進撃は凄まじく、今日一日で7打もちぢめて65でホールアウト。なんと今大会のベストグロスでトップに並んだ。
あのバンカーの失敗が奮起を促したものなのか、我孫子のバンカーは様々な物語をつくるところである。

宋ボベとさくらはプレーオフになったが、1ホール目の18番、宋のバーディで呆気なく終わってしまった。プレーオフにまで持ち込まれた今大会は 大いに盛り上がり、ギャラリーも大満足だったろう。
しかし舞台を盛り上げるのは役者だけではない。特に広大な大舞台を演出する大道具、小道具係の汗みどろの努力があってこそである。

ゴルフの舞台はグリーンとスルーザグリーン。大道具がグリーン管理なら、小道具係はキャディ。一週間程前に担当する選手が決められ、それからどんな選手なのか情報集めをする。しかしそれは殆ど当たらなかったとか。

そのキャディに激励されながらプレーをしたという選手の感激的な新聞記事が目についた。(サンケイスポーツ)

大会2日目の福嶋晃子プロの話だ。前日はダブルボギーだった9番のグリーン上で、キャディさんが「福嶋プロに勝ってもらいたいのだから・・・投げないでネッ」とカツを入れたという。そして7メートルのバーディを決めた。そのプロ選手のコメント 「キャディのカツで元気が出ました」と。

更に、今回特記すべきことは、主催の日本ゴルフ協会に加えて、共催がNHKという日本最大の報道機関がついたことだろう。
初日から最終日までの4日間、毎日 生中継、それも総合テレビ第1チャンネルとBSハイビジョンである。

しかも殆ど全ホールから放映するという、これまでには考えられない規模のものだった。そのためのカメラ台数の多さ、高さ30メートル以上にも及ぶ送信用アンテナに驚き、更に各ホールに敷設されたケーブルの総延長は250キロメートルになると聞きビックリしてしまった。東京から浜松までの距離である。
・バンカー整備をするキャディーさんたち 大勢の市民ボランティアを始め多くの人々の努力で、我孫子発の素晴らしい大会が全国に発信されたことは、我孫子市民にとってこの上ない喜びであった。
以上

(文責)我孫子の景観を育てる会 冨樫道廣
・バンカー整備をするキャディーさんたち
参考資料
・第42回日本女子オープンゴルフ選手権競技会  公式プログラム
・第42回日本女子オープンゴルフ選手権競技会 特集号 我孫子ゴルフ倶楽部
・JGA ゴルフジャーナル Vol.86
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