旅先の1枚 -18-    桜の再生                                    中塚 和枝(会員)
数年前、長野県の高遠城址公園の「タカトオコヒガンザクラ」を見に行き、そこで驚きの光景に出会った。

老木の空洞から、若々しい根とも枝とも言えない代物が地面へと伸びていた。不定根といわれる根が幹から生えて、それに石を抱かせたり幹に絡ませたりしていた。以前、何度か桜の老木の太い幹に直接花が咲いているのをみつけ、生命力の強さを感じたものだったが、下へたくましく伸びて立派な根になっているのを見たのは初めてだった。

  誰かに見せたくて思わずシャッターを切った。


旅先の1枚 -19-    亘理町 郷土資料館                      吉澤 淳一(会員)
東日本大震災発生後3年半経った平成26(2014)年晩秋、会の有志で宮城県亘理町を訪れた。会員柏原健子さんの故郷の家が大津波で失われて、その跡が目的地であった。総勢7人、柏原さんとボランティアさんの案内で町の隅々まで見て回り、被害の甚大さと復興の槌音を目の当たりにした。詳しくは64号に、中塚和枝さんのレポートと柏原さんの回顧文が掲載されている。消えてしまった実家の後の野原に立つ柏原さんの写真が印象的であった。
亘理駅前から出発する一行
発生から10年経った今年、そのことを思い返していたら、亘理駅に降り立った時、立派な駅舎の向こうに何かお城のような建物が目に入った記憶が蘇った。その時は先を急いでいたのであまり気にはしなかったが、最近写真を見せて柏原さんに訊くと郷土資料館の建物だと教えてくれた。調べてみると、悠理館というその建物は町立で、郷土資料館、図書館、展望台があるという。平成6(1994)年に作られ、幸いにも津波がここまで到達しなかったので現存している。

駅の西方にあった伊達家の亘理城(亘理要害、臥牛城とも呼ばれている)をモチーフにしている立派な建物である。写真で見ると手前の駅舎と奥の悠理館がつながっているように見えるが、その間に常磐線の線路がある。

歴史のある町である事をよく表している玄関口の景観を、同行の鈴木洋子さんがカメラによく捉えていた。
第18回 市民観桜会の開催   3月29日(月)  
今年も、我孫子ゴルフ倶楽部のご厚意で、市民観桜会を開催できることになりました。
新型コロナウィルス感染防止対策を万全にし、実施いたします。
状況により、中止の場合もありますのでご了承ください。■詳しいお知らせへ

場 所:我孫子ゴルフ倶楽部 
入 口:五本松公園前より入り、特設入場門から入場(クラブハウス側の正門は入場不可)
時 間:10:00〜16:00(入場は15:00まで)
禁止事項:場内での飲食、レジャーシートの使用、ペット同伴、遊戯・球技
お願い:マスク着用、三密回避、入場の際の検温と連絡先の記載  
ご協力よろしくお願いします。 運動靴等で入場してください。
編 集 後 記
  年が明けても社会の状況は変わらず、マスクやアルコール消毒、ソーシャルディスタンスが"普通"になってしまい、今までの日常が"思い出"になりつつあります。楽しいまち歩きやその後のランチ、おしゃべり、飲み会も…市民活動の楽しみはそんな人との関わりが醍醐味だったと、改めて気付かされます。景観あびこの編集も、編集会議が殆ど開けず、主にメールでのやり取りで発行している現状ですが、お陰さまで、二つの連載が素晴らしく、メンバーにも助けられています。少し時間があると思いますので、ゆっくり読んでください。もう少し頑張りましょう。(鈴木洋子)

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