我孫子の景観を育てる会 景観あびこ_title 第109号 2022.5.21発行
編集・発行人 中塚和枝
我孫子市緑2-1-8
Tel 04-7182-7272
編集人 鈴木洋子
白樺派のまちの見える化 その1  - 序 -   
 吉澤 淳一(会員)
  我孫子はかつて、白樺派の文人たちが交流し創作活動をしていたまちであることは言を俟たないが、今その面影をまちなみに見ることは甚だ難しい。唯一、我孫子駅南口に建つ文人たちの写真プレート(右の写真)が、わずかに往時を偲ばせているのみである。

  その駅前を一歩出ると、そこはもう景観的には何処のまちにもあるような普通の商店街や住宅街である。志賀直哉邸跡と近接の白樺文学館、嘉納治五郎像のある天神山緑地や三樹荘、船戸の旧武者小路邸跡などに行く道すがら、白樺派の文人たちやその作品を思わせるような表示はなく案内板も少ない。

  それならば、駅頭に降り立って、これから文学散歩に出かけようとするビジターの皆さんへの「おもてなし」の心として、文人たちやその作品の面影が漂うような雰囲気を、ささやかでも良いから出現できないものか考えてみたい。

  私たちの会では、各地の景観を学ぶ「景観散歩」という勉強会を、平成17年から27回に亘って続けてきた。目的は、有名観光地ではないが、まちなみにきらりと光る何かがあって、そのまちなみ景観の維持とボランティアガイドの活動を見聞しようということである。
  その記録は都度「景観あびこ」に掲載され、「景観散歩のあゆみ」として冊子にもなっているので、今ここで語ることはしないが、そのまちの人々の"郷土愛"と"おもてなしの心"を肌で感じてきたのである。

  そして、更に何か参考になるものはないかと、自分なりに幾つかのまちを訪ねてみたので、次号以降に紹介してみる。
  本稿は昨年4月発行の「我孫子の文化四十年の歩み」(我孫子の文化を守る会刊)に、「文学碑のあるまち」と題して寄稿したものだが、まちなみ景観の観点から手を加えて「白樺派のまちの見える化」として提案するものである。
我孫子駅前 文人たちの写真プレート
第19回 市民観桜会  開催報告  3月28日(月)           中塚 和枝(会長)
コロナ禍の中で3度目の春を迎え、十分な対策をして、おかげさまで今年も無事に開催することができました。
  今年は東京の桜の開花宣言が例年より早く、開催日は満開かと期待されましたが、1週間前の降雪のため開花状況に急ブレーキがかかってしまいました。

しかし、当日朝、桜は六〜七分咲きで、昼過ぎから更に咲き進み、朝から晴天、風もなく、穏やかな気持ちの良い日和となり、1,718名の方々がご来場されました。

16番ホールに入ると、松林の中の杉が所々で伐採され、アカマツの美しい幹の向こう側にはいくつものホールの緩やかな斜面が広々と見渡せました。松の濃い緑の中に咲くソメイヨシノと早咲きの陽光が青空に映えて、ここ数年にない開放感が感じられました。

名門我孫子ゴルフ倶楽部の場内に流れるコカリナの音色を聴きながら、手入れの行き届いた芝生、可憐なタチツボスミレの群生、シデコブシ、ノムラモミジなども堪能いただいたようでした。
新しくなった入場門看板文字
我孫子ゴルフ倶楽部からは、富田前理事長、小川理事長、三田常務理事、有賀支配人がお見えになり、星野市長、青木副市長、森都市部長と共に和やかに歓談しながら会場を巡りました。コカリナの演奏に立ち止まり耳を傾けられ、数年前に岡発戸市民の森との境界の万年塀が取り払われて、市民の森が明るくなりゴルフ場との一体感が増した話や、昔、ゴルフ場のどのあたりから手賀沼が見えたのか、現在はどうであろうかなどの話で大いに盛り上がりました。また、途中でJ:COMの取材も受け、来場者の方達からも声をかけられるなど有意義な時間でした。

開催の告知は「広報あびこ」をはじめ、多くのメデイア各社に掲載され、紙だけではなく、ホームページはもちろん、Yahoo!ニュースなど、ネット上にも取り上げられました。
来場者で賑わう

この「市民観桜会」は我孫子ゴルフ倶楽部様のご厚意と、我孫子市の協力を始め、近隣やボランティアの方々、ご来場いただいたお客様にも支えられて開催できています。
  皆さまに心より御礼を申し上げます。
■もどる