- 28 - 戸定邸と千葉大学園芸学部庭園見学
        7月13日(木)      三上 真弓(会員)
曇り空の下、参加者10名で松戸駅下車。歩き始めて10分程、更に上り坂を行くと小高い丘の上に位置する戸定邸に到着(写真下)。茅葺の門をくぐると右に戸定邸、左手前には歴史資料館。

ボランティアガイドさんの丁寧な説明に耳を傾けながら早速邸内を見学。水戸藩最後の藩主・徳川昭武の別邸で、国の重要文化財に指定され、庭園も国の名勝に認定されている。旧大名家の和様式の邸内は華美な装飾ではなく、杉の柾目材がふんだんに配され、機能美を兼ね備えた徳川家の遺風が随所に感じられた。

部屋数が23もあり部屋の周りには迷路のように細い廊下が伸びている。室境に透かし彫りの欄間があり、中でも客間に施された蝙蝠(コウモリ)の欄間は来客の幸福を願う昭武公の優しさに触れた思いがした。他の部屋の雀や蝶の透かし彫り欄間も見事で、一見の価値あり。

客間の前には和洋折衷式の庭園が広がり眼下に江戸川、遠くに富士を望む景観で、高台から田園風景が眺望できるように設計されていた。
千葉大学 園芸学部 正門前
次に向かったのは千葉大学園芸学部。戸定邸からガイドさんの案内で樹林帯を通り千葉大キャンパスに。フランス式、イギリス式、イタリア式などの緑豊かな庭園を散策した。
千葉大学園芸学部の庭園

NHK朝ドラのモデル牧野富太郎博士が4年間勤務していたそうで、売店で博士の図鑑を発見。昼食は大学生に混じり数十年ぶりの学食で美味しいうどんに舌鼓。
  久しぶりに学生気分で帰路に着きました。
― 番外編 ―  
         岡発戸・都部の谷津 ホタル観賞会
     7月29日(土)   伊藤 善子(会員)
今年も谷津ミュージアム(岡発戸・都部の谷津)へ行き、ホタルを見てきました。昨年はたくさん見ることができたのですが、今年はどうだろうかと思っていましたが、それは思い過ごしで、今年もたくさん飛んでいて感動しました。見物人も結構来ていました。

私達は、蛍の思い出話をしたり、蛍を追ったり、腕に止まらせたりと楽しんできました。蛍の寿命は1年だそうで、幼虫の時は水中に棲み、成虫になってから2週間、光り輝けるのは1週間ほどということです。儚い命なのですね。

  この青く幽玄な光を放つ蛍を大事に守っていかなくてはと思いました。
「市原歴史博物館見学会」に参加して   
            6月27日(火)  中塚 和枝(会員) 
我孫子市に「郷土資料センターの設立を」と7年前から活動を続けている市内5団体(我孫子市史研センター、文化を守る会、ガイドクラブ、ふるさとガイドの会、当会)が今までにも近隣の資料館や展示館を何か所か研修訪問してきた。

今回は、昨年11月にオープンしたばかりの「市原歴史博物館」を訪問。総勢23名、当会から3名参加で訪問。館長さんと学芸員さんの丁寧な案内で研修をしてきた。
市原博物館前にて

市原市と言えば石油化学コンビナートなどがある京葉工業地帯、と習った記憶がある。ところが旧石器時代から栄え、その時代、その時代で先端地域であった土地柄で、上総国国分寺と国分尼寺があり、63mの七重塔が建っていたなど、また「更級日記」ゆかりの地と知り、歴史を身近に感じた。
薬 師 堂
アースカラーで存在感のある土色の市原歴史博物館とその隣には体育館を更に大きくしたような全天候型の歴史体験館があった。博物館は市原の豊富な埋蔵物を展示し、近世では江戸から明治時代の絵図と現代の航空写真を大画面で比較しながら、まちの変化を見せていた。歴史体験館は発掘現場や古墳、竪穴住居が再現され、さまざまな生活体験ができ、市民がミュージアムサポーターとして活躍している。

また市内各所に点在する歴史遺産、古墳などを屋外展示物と見立て、市域全体が博物館、フィールドミュージアム(屋根のない博物館)として、市民の皆さんとフィールドマップを作成し、見学時も市民ガイドが活動していると説明を受けた。歴史遺産には、標柱を設置し、そこのQRコードをスマホで読み込むと紙のマップがなくても詳しい情報が得られるようになっている。

往復のバスの中でも研修が行われ、5団体の皆さんが一生懸命に取り組んでいるのが伝わってきて、アイデアと実行力は負けないだろうと思った充実した一日であった。
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