「我孫子の景観を育てる会」の市民ガイドと一緒に、我孫子の魅力を再発見する「我孫子のいろいろ八景歩き」2023年 秋の4つのコースが、9/26〜11/10に開催されました。参加した方々のレポートをお送りします。
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  新木・古戸の古社と里を巡るコースに参加して  9月26日(火)
                            岩井 唯愛(参加者・大学生)
新木駅をスタートに、手賀沼の干拓地、樹林地、葺不合神社、古戸の坂の十字路、天満宮と歩いて回り、新木駅に戻るコースだった。手賀沼の広大な干拓地では、昔の地図を参照し、水田地帯を眺めながら手賀沼の干拓事業を学ぶ。次に歩いた先は成田線沿いの樹林地。昔は手賀沼の風を遮るために植えられたと学び、成田線沿線でのトラブルや悪天候での運休とのつながりがあるのではないかと考えることができた。次に向かったのは葺不合神社。鳥居をくぐったあと石段を下るという全国的にも珍しい神社らしく、市指定の保存樹林である2本のイチョウの木は太く長く立派なものであった。
その日は運が良く、氏子総代の方が本殿を開けてくださり、盗む者が出るほど繊細に描かれた彫刻を拝見した。その後、坂道が交差した古戸の坂の十字路では、一見普通の坂道に見えるが、交差点に立ってみると道に迷い込んだような不思議な感覚に陥る道であった(左写真)。天満宮へ向かう道の途中で、内山春雄さん(※)にお会いし貴重なお話を聞くことができ、内山さんの他の作品にも興味を持った。

以上を通して感じたことは、自身の地元を知ることを通して新しい出会いや地元の魅力発見につながること。その先に我孫子の魅力を広めたい、未来につなげたいと強く感じた。一見普通の道や木々、神社もそれぞれ意味があって存在する。当たり前にあるものを「知り」、「未来につなげるためにはどうすべきか考える」ことが非常に重要であり、これから未来を担う世代に必要な事であると感じた。こうした思いを身の回りの友人から誘い込み、大好きな地元を盛り上げるために行動に移したい。

※ 内山春雄さんは「木象嵌」や、アホウドリのバードカービングで有名な現代の名工(厚生労働省認定)です。
白山のまちなみと船戸の森・湧き水の小径コース 
                               10月22日(日)  安東 知子(参加者)
当日はけやきプラザに集合。11階の展望スペースでの絶景からのスタート。晴天だったので筑波山もしっかり見えました。ガイドさんから昔の我孫子の話や今日のコースの説明を聞いた後、駅前を通り八坂神社や興陽寺を訪ね白山方面へ向かい嘉納後楽農園跡へ。今は住宅地となっていますが当時は敷地が2万坪もあったそうです。

その後富士見坂を下り、湧き水の小径、船戸の森(右写真)の坂を上り旧武者小路実篤邸跡に到着。所有者さんの御厚意で建物や庭園を案内していただけました。実篤が住んでいた建物ではないものの、当時と似たように建てられているとのことで、とても趣のある建物でした。ガイドさんから当時は敷地の近くまで沼があって、志賀直哉が舟を漕いで訪ねに来ていたと素敵なお話も聞くことができました。


  将門伝説の地と中里市民の森を行くコース  
                        10月27日(金)  高橋 和之(参加者)
三田線一番電車に乗るために、バスがないので早朝に家を出て目黒駅まで歩きました。まだ暗く、冷たい空気に秋の気配が感じられ、半袖シャツの上にジャンパーを羽織って出かけました。40分ほどかけ、何とか始発電車に間に合うことができ順調でした。ところが大手町で降り、千代田線に乗り換えようとすると何か駅の様子が違います。そうだ!通勤で使っていたのは日比谷線大手町で、三田線からの千代田線への乗り換えは初めてだったのです。複雑な地下道で迷い、乗り換え口が分からず手間取ってしまいましました。
日秀観音境内にて

定年まで勤めていた会社の本社は神田錦町にあり、入社した昭和40年代中ごろにはまだ千代田線が開通してなくて最寄り駅はJR神田駅で、15分ほど歩かなくてはなりませんでした。都内の支店2か所に転勤し、再び本社勤めになった時には地下鉄の事情が大きく変化を遂げていて、日比谷線から千代田線へ日比谷・大手町で乗り換えることができ、新御茶ノ水駅で下車すると5分ほどとなり、ずっと通いやすくなっていました。我孫子という地名が千代田線のアナウンスより「アビコ」と読むのを初めて知りました。以来、数え切れないほど千代田線のお世話になりました。
歴史にも地名・地形にも興味を持たなかったので、それ以上のことは全く知らずに会社を定年で退職し、千代田線に乗ることも殆んどありませんでした。

我孫子から成田線への乗り換えも大変でした。来る電車が常磐線ばかり。常磐線が止まるホームの反対で待てばよ かったのに、案内に従ったつもりが4番線に行ってしまったのです。どうやら30分後の成田線に乗ることができ安心して座るとお尻がポカポカ熱くなり汗ばむほどになりました。手賀沼の朝の風は冷たいらしく、もう暖房で車内を温める季節になっていた様でした。

そんなこんなで時間を食ってしまい集合前の時間を使って本日のコースとは反対側を回る計画だったのに時間はほとんどなく、それでも駅周辺の中峠石碑群、中里の庚申堂と石碑群など何ヶ所か散策し湖北駅の集合場所に着きました。

肝心な当日の散策コースについて書く字数がなくなりました。
湖北台の緩やかな台地地形と手賀沼の概略の説明、中世の将門伝説の将門神社・将門の井戸の訪問、中里市民の森に残る鎌倉街道下道、豪農の長屋門など丁寧に解説された「我孫子の景観を育てる会」のガイドの皆様、我孫子市の職員の方、大変お世話になりました。また、参加したいと思います。

常敷堤を進む
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