シリーズ 「まちの美化に取り組む人々」 - 51 - 「すべての物は、あるべき場所に」 との思いで活動する原田武さん 秋田 桂子(会員) |
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●2016年5月 「景観あびこ」73号に登場した「フラワーポット」の石山たえ子さんに「長いこと清掃活動をしている方がいるの」と教えていただき、つくし野在住の原田武さんに、取材させていただきました。 ●約20年前、勤務先で道路整備などをするようになったことがきっかけで、地域の状況も気になり出し活動を始めたとのことです。ビニール袋2つとトングを持ち、つくし野地区だけではなく我孫子北口方面までと、活動範囲はとても広いです。拾ったビン・缶は自販機の収集場所(リサイクルボックス)に入れ、その他はプラごみと紙ごみに分け、自宅のごみ収集場所へ置くため、収集日に合わせて活動されるそうです。そのことを「すべての物が放っておかれて可哀想な状態にならないように、あるべき場所に置かれるように、言葉を換えれば、役割を終えたら埋葬してあげたい」と語られました。 ●さらに「清掃活動は、防犯・危険防止にもつながります。雨の日に滑りやすい物が道に落ちているため転んでしまわないように、植木の枝が道路まで伸びて通る人を傷つけないように気を配ります。」とも。原田さんは、我孫子北地区社会福祉協議会で「健康と福祉の集い実行委員会」の委員をされ、昨年の観桜会ではボランティアスタッフもしてくださったのです。好奇心が旺盛だと自任される原田さんが、ご自身の哲学を持って、これからも引き続き活動をされることを願っています。 |
●(私自身省みて、使った物を放置しておくことが家の中が片付かない原因であると即思いました。そうか、私の物は可哀想な状態にしておいたのか…)
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●10月も後半のある日、アビシルベの斜向かいの不動産屋の前で男性に呼び止められました。話を聞くと「私は70歳で、これまで30年程中国で仕事をしてきて、この度日本へ帰国する事になった。松戸に娘が住んでいるので柏か我孫子辺りに住もうと下調べの為に帰国している」との事。「この辺りは住みやすいですか?」という問いに「1年前に我孫子が好きで移ってきたんです。とても良い所ですよ」「手賀沼は行かれましたか?」と聞きましたら「いいえまだです。あまりよく知らなくて」それではという事で、目の前のアビシルベにお連れして、八景歩きのパンフレットや手賀沼の全貌が載ったものをお渡しして説明しました。 | ●これでは今一つかなと思い、時間はあるとの事なので、隣のけやきプラザの屋上へご案内しました。東西に伸びる手賀沼の姿に驚かれ、水辺のある風景と夕陽の素晴らしさ、台地の織りなす街並みなどを説明して、360度ビューもゆっくり見て周りました。その後、次回改めて手賀沼へ行ってみます、という事でお別れしました。とっさの事でしたが、我孫子に興味を持って頂けたかな。まだ薄いパンフレットのレベルだけど、景観の会で得たこともお役に立っていたら嬉しいな、と思いながら家路に着きました。 | ||||
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編 集 後 記 | |||||
<編集後記> 長い夏がやっと終わり、秋の夜長に高さんのケニアの話と冨樫さんの「人新世」、ゆっくり読めますね。また、八景歩きなど秋は次々とイベントが続き、その記事が盛沢山で、今号は6ページになりました。12月には日立の庭園公開もあります。 また、街路樹と並木道については会として長年の関心事でしたので、気にしながら散歩してみては如何でしょう。「あんなこと…」では、上平さんの優しさと会員らしい対応に感心しました。気持ちのいい寄稿文ですね。私は我孫子での活動には参加できませんが、毎号皆さんの記事で出かけた気分になっています。(鈴木洋子) |
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