第10回景観散歩「昭和レトロの街・石岡」         柏原 健子(会員)
11月7日(土)8時半、福祉バスに乗り33名でふれあい広場を出発。谷和原から常磐道に乗り、10時過ぎに石岡市八郷地区の茅葺き民家 木崎家に到着。そこに待っていてくれた歴史ボランティアガイドの杉山さんの説明を受けました。

四足門の屋根には鮮やかな青の鏝絵(こてえ)が描かれ、正面に茅葺きの主屋(おもや)がどっしりと建っていました。江戸時代に建てられ筑波流といわれる茅葺き屋根は、傷んだところを上に重ねて葺いていく方法で、木崎家は7層にもなっていました。うっそうとした屋敷林に囲まれ、作業場の主屋のほかに生活を楽しむ別棟も整備され、池を配した庭園と一体となって、豊かさと格式を感じさせる佇まいです。
茅葺きの主屋
石岡市八郷地区の茅葺き民家 木崎家
門外に目を移すと、緑濃い里山を背に水田が広がる光景はふるさとの原風景を思わせました。

次に訪ねた大場家も格式のある構えの茅葺き民家で、おかみさんが昔の暮らしを話してくれました。

常陸風土記の丘に到着。茅葺きの「曲屋」で"そば御膳"をいただきました。みんなで膳を運んだりせわしいながらもおいしかったです!

食後、石岡市歴史ボランティアの会の武井さん、濱田さんについて2班に分かれ、園内のガイドをしていただきました。小高い山々が連なる大自然のなか、10万坪の敷地の中に展示研修施設等の有料エリアのほかにちびっ子広場もあり、みんなの憩いの場ともなっているそうです。大賀ハスが群生し、池の周囲に桜の木や花壇のある金山池、会津から移築した茅葺き民家などを見て歩きました。

最後に訪ねたのは石岡市街地です。石岡市には数々の歴史的建造物、史跡が残されています。一方昭和4年の大火の後、多様な様式で建てられた建物や、焼け残った建物が点在していて、現在も商店として営業し、街の活性化に役立てようと努力している様子が窺えます。暖かな日射しのなか、ガイドさんと静かな街並みを歩きながら、各々、お菓子やお酒等お土産を買い、心地よい疲れのなか、午後4時過ぎ無事我孫子に帰りつきました。楽しい1日でした。

石岡市歴史ボランティアの会の皆さん有難うございました。
造り酒屋                  まち蔵藍                     呉服店
編集後記
今年最後の「景観あびこ」になりました。石岡市八郷地区の茅葺の民家は、雄大な里山の中に点在し、当時の生活が偲ばれました。この貴重な文化遺産を守っていくのは町ぐるみの協力があってのことと、皆様方のご苦労が思われました。

不景気の話題が多い昨今、来年は少しでも明るい世の中になって欲しいと願うばかりです。新型インフルエンザが流行しています。皆様どうぞお大事に。(滝日一子)

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