旧吉田家住宅歴史公園・ゴルフと競馬でまちおこし展                        高橋 哲生(会員)
楚人冠プロジェクトリーダー佐々木さんの提案による標記見学会が開かれました。2009年12月5日(土)10時、歴史公園駐車場集合、参加者17名。

柏市花野井にある吉田家は、江戸時代末期に幕府直轄牧の小金牧で、野馬奉行のもと現地で牧の管理・運営を担う牧士(もくし)を務め、名字・帯刀を許された豪農です。

平成16年吉田家から柏市に遺贈され、その後整備が進み11月3日から部分的に公開が始まりました。22年3月31日までは、土日のみ、22年4月から月曜以外の毎日公開されます。

門前の広大な芝生広場を通り、幅25mの見事な長屋門から入ります。市民ガイドの方の案内で見学を開始しました。門前にはソメイヨシノの巨木が2本あり、満開のときは'見もの'と感じました。江戸時代末期から大正まで、吉田家は醤油醸造に力を注ぎ、その頃作られた大きな井戸が残っています。

次いで嘉永年間に作られた茅葺きの主屋を見学します。広い土間、屋根裏には巨大な松の梁が組み合わされた小屋組みが見えます。居間に使われた囲炉裏のある板の間、立派な玄関、玄関脇の主人が詰めていた帳場座敷、ここには明治の頃の珍しい色ガラスがはめこまれています。
旧吉田家(柏市花野井)
旧吉田家(柏市花野井)
玄関の東側は、迎賓用の格調高い書院座敷です。欄間、付書院は美材と見事な大工技術による細工が見どころです。また書院の前には書院表庭園が広がります。

見学後、元沼南町役場内郷土資料展示室の「ゴルフと競馬でまちおこしー関東の宝塚を目指してー」展を見学しました。昭和3年、吉田甚左衛門が中心になって進めた、豊四季地区へのゴルフ場を併設した、公営競馬場誘致に関する様々な資料を展示したもので、初めて知ることばかりで、大変興味深いものでした。
 旧吉田家(柏市指定文化財)見学会                                        飯塚 三雄(会員)
12月5日(土)午前10時、柏市花野井にある旧吉田家住宅歴史公園に、吉澤会長以下17名の会員が集合しました。

前日の天気予報では雨模様とのことでしたが、平素の心がけのよさが功を奏してか、昼過ぎまで薄日が差したりもする、まずまずのお天気に恵まれ、『いろんな発見!』があった楽しい見学会になりました。

車で暫し街中を進んで行くと、視界が急にパッと開け、思わず「ウォ〜ッ!」と声を上げてしまった景観がそこにありました。
ひっろ〜い芝生の広場の先に、重厚でおしゃれな洋館が独特の雰囲気をかもし出している現吉田邸エリアと黒塀や長屋門の旧吉田邸エリアがあり、その後方に紅葉の斜面林を配した景観は、それだけでも一見の価値があるように思えました。(オススメです)

「今日が初めてのガイドなんです」と、少し緊張気味のガイドさんに、説明途中の質問禁止で案内された旧吉田家住宅歴史公園の見学を終えて、柏市沼南庁舎共同資料展示室に移動しました。ここでは、吉田家の歴史と柏市の発展に貢献した功績等々を知らしむ資料が展示されていました。

今回の見学会で、2会場のつながりを事前に調べてプロデュースしてあったことに凄さを感じます。もし、柏市沼南庁舎共同資料展示室の立ち寄りがなかったら、吉田家の理解も充実感も半減していたでしょう。
私は「我孫子の景観を育てる会」に入会してまもなく1年になるのですが、とんでもない所に迷い込んでしまったと思いながらどんどん深みに嵌まって行く制御不能の状態に陥っています。

この先、「我孫子の景観を育てる会」の一員として、素敵な仲間の皆さんと歩む行く末が心配ですが、迷子にならないように頑張って付いて行きますので、よろしくお願い致します。

話しが横道に‥‥‥。なにはともあれ、そんな訳で(?)旧吉田家の見学会は、終始和やかで事故もなく無事に終わることが出来ました。お疲れ様でした。

素晴らしい企画をプレゼントして下さった楚人冠プロジェクトの方々、本当にありがとうございました。



<旧吉田邸と吉田甚左衛門について>
旧吉田邸の見学は、楚人冠プロジェクトの研究に参考になることが多いと考え企画されました。大正末期から昭和にかけて活躍された吉田甚左衛門氏は、楚人冠が手賀沼の景観を守るため国の干拓事業を阻止しようとした活動に加わり陳情書に署名したり、保勝会に参画したりなど活躍された方です。(前田毅)

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