我孫子の新絶景
2006年8月1日、我孫子に景観の名所が誕生した。
我孫子駅南口にオープンした地上11階の「けやきプラザ」がそれである。
10階の「市民活動ステーション」、11階のレストラン「ムッターランド」からのパノラマは、これまで誰も見たことのない絶景である。
我孫子駅南口から左へ1分 南方面のビデオ     ■東西南北のビデオへ
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●南面
 まず、南に大きく開いた窓からは、本町、白山、緑、寿、若松の家並みの向こう、手賀沼の湖面と対岸の沼南の緑に目を奪われる。その向こうに北総台地が連なり、千葉ニュータウンの高層ビルが意外に近くに見える。
大津川河口の両側に広がる田園が、なんとも牧歌的な雰囲気だ。
 こうして高みから見ると、我孫子の屋波は調和がとれていて、ところどころのマンションもそれほど違和感が無いのは何故であろう。大光寺や三樹荘に代表される緑の塊があちこちに屋波の間を彩っているからだろうか。緑の存在が大きいことに気付く。
 沼のパノラマ景観に手賀大橋が美しいアクセントを付けている。
 一方、目の前のイトーヨーカドーの屋上空間と、唯一パノラマを分断する巨大広告塔の存在が、絶景を脅かすものとして急浮上してきた感がある。


■拡大写真(230kb)
●北面
 北の景観がまた素晴らしい。我孫子、並木、つくし野、久寺家の屋波の向こうに緑の北新田が広がり、その向こうに筑波山が霞んでいる。
 左に目を転ずれば、雪の日に志賀直哉も通ったという、布施弁天のあけぼの山方面が指呼の間にある。電研の松林の帯が横に長く広がり、久寺家の尾根の斜面林が連なる。更に東急ビレッジのマンション群、根戸小、久寺家中の左に根戸の森が半分だけ見える。北の窓から眺める緑は南向きなので、とても明るく美しい。
 遥か彼方、利根川と思しきラインが水平に走っていて、新利根大橋やつくばエクスプレスの鉄橋も望む。
 こちらでは、エスパの屋上広告塔が、否が応でも目を惹いてしまう。


●東面
 眼下に常磐線特急、中距離、快速、成田線・水空ラインの電車が行き来し、鉄道フアンにはたまらない。

 その線路の先水道局の煉瓦色の給水等を越して、取手の街並みや常総台地が広がる。我孫子ガスタンクの緑、電研の白亜の建物が鮮やか。線路の右手には、高野山から布佐に至る街並みと緑が延々と続き、視界が伸びていく。やがて消え行く市民会館の背後の林の中に市役所があるのであろう。白鷺が眼下を飛んでいく。
●西面
 我孫子駅、平屋駅舎の屋根を見下ろす。隣のビルの屋上工作物には目をつぶって、南口からけやきプラザに通じるアプローチと広場の直線と円の敷石模様が美しい。
 西に向かう線路の先、船戸の森、根戸城址の森を越して、柏の街のビル波スカイラインがそこに商業の町があることを思わせる。冬にはこのスカイライン越しに、新しい角度からの富士を見ることが出来る。
 線路の北側、旧日立精機跡地にまた新しいマンション群が出来つつある。
 この広大な敷地に、戸建てや、中小大のマンションやオフィスビルが入り混じった、不揃いな開発がされなかったことは、幸いであった。大型マンションの、少なくとも高さが揃っていることは、景観上大切なことである。
10階・市民活動ステーション。市民活動をしている市民は自由に利用できる。ここからのながめを楽しみながらのミーティングは、心がゆったりする。 11階のレストラン。ランチはブッフェのみで1,500円。夜はまだドリンクだけ。これからディナーを検討するとのこと。
 こうして、新しい我孫子のパノラマを見てきた。
 高みからの景観には、下からは見えない、不快な負の景観が必ず存在するものであるが、それは思ったよりは少なかった、というのが率直な感想である。
 高みからの我孫子のまちは、思っていた以上に美しかった。この美しさを地上でも感じたいものである。

 此処、福祉ふれあいプラザ"けやきプラザ"は、私達に目の保養も与えてくれた。当に眼福である。
平成18年8月4日
会員 吉澤淳一
けやきプラザの使いかたポイントが、■あびっ子ネットに紹介されています。
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