第13号 2005.2.3発行
【会創立五周年を迎えるにあたって】 吉澤淳一(会員)

平成13年6月に産声をあげた「我孫子の景観を育てる会」は、本年後半には早くも5年目を迎える。スタートは、平成12年に市が主催した、第1回景観市民講座の終了後、講座生有志が立ち上げたものである。会の名前を決めるのに侃侃諤諤、何をやろうかで喧々囂々、混沌としたあの頃が懐かしい。やがて、初代会長佐多さんのリードで会は動き出し、様々な活動を行いつつ今日に至っている。
その5年という節目にあたり、エポックメーキングとまでは言わないが、なにか新しいことをやってみようということになった。それはいつやっても良いのだが、やはり五周年という響きは求心力効果があるのでこの機会を捉えて、ということになったのである。
本号は新年号でもあり、少々の夢も含めて、五周年記念事業の概要をお披露目する。


1 ―我孫子市桜マップ発行―
 我孫子の桜再発見


市内の公園、神社、お寺、学校、並木などの桜を地図に著し、お花見ウォーキングに使ってもらおうと言うものである。
足掛け3年にわたって、会員総出で市内の桜の分布を調査したリストを基に、パソコン制作の真最中である。何しろ開花の時期にしか調査できないので、時間が掛かる作業だが、今年のお花見に間に合えばと、頑張っている。

2 ―コンサートで聴く我孫子の風景―
 サウンディスケープ・イン・アビコ

風景を題材にした音楽は古くからあった。ヘンデルの「水上の音楽」や、ヴェートーヴェンの6番「田園」などの交響曲から、オペラでは「トスカ」のカバラドッシが刑場に向かう前に唄う「星は輝やきぬ」。「椿姫」の第二幕で、ジョルジュ・ジェルモンが息子をいさめる、「プロバンスの海と陸を忘れたか」などなど。
日本の小学唱歌でも、「春の小川」から「赤とんぼ」、「夕やけ小やけ」。
「春のうららの隅田川・・・」と子供の頃の原風景は、その頃の音楽と連動しているようだ。老人ホームで一番人気の、「兎おいしかの山・・・」は若い世代にも納得がいくと思う。
小学唱歌「ただ一面にたち込めた・・・」で始まる「牧場の朝」は、杉村楚人冠が軽井沢で詠ったものらしい。彼が愛した手賀沼を詠ったのにメロディーをつけたらどんなものになるか。

五周年を記念して、我孫子声楽家協会の協力を得て、そんなものをし選んで構成・演出を考えたい。
3 ―「いろいろ八景」探し―
 我孫子の景観再発見

概略を、本誌12号の巻頭に掲載したので、ご参照いただきたい。

漠然と我孫子の八景を選ぶのではなく、「ハケの道八景」「富士見八景」
「公園八景」「JR車窓八景」「水辺の八景」というふうに、題材ごとに八景を選ぼうというものである。この題材はもとより、各々の八景を市民の皆さんに選んでもらう仕組みを検討中である。子どもから大人まで、楽しみながら参加していただきたい。

4 記念誌の刊行
創立五周年の活動の節目にあたり、その成果を市民の皆さんにお知らせするとともに、新たな5年に向けて我孫子の更なる景観づくりを、市民の皆さんとともに共有したい。その想いから記念誌を企画した。

その内容については目下検討中であるが、よこ軸として、年4回発行の「景観あびこ」を置き、たて軸として、各年度ごとの主な活動をピックアップ、検証。会員の意見を充分に反映した誌面づくりを考えている。


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