「景観散歩」雑感               井上 弘治(三樹会)
9月26日行われた、第2回景観散歩に参加しました。今回は我孫子市都市計画課からの特別参加もあり、総勢34名のバス旅行です。

 目指すは栃木県の中南部に位置する栃木市。幹事さんから配られた資料によると「かつては水運の交易都市、宿場町として栄えた頃の面影をしのばせるまち」とのこと。初めて見るまちとの出会いを楽しみに出発しました。

 途中少し寄り道をして、弘法大師がこもったといわれる出流(いずる)山満願寺で健康と大願成就を祈願。近くの食堂で名物の出流そばを満喫してからまちに入りました。

 目的地に着くと、先ず市の商工観光課長さんから、当市の歴史的遺産である「蔵」を活かした街づくりの取り組み状況についてお話がありました。次いでボランティアガイドさんの案内で当地の見所をいくつか見学しました。

 散策で先ず目についたのは蔵の多いメーン通り様相でした。この区域では、アーケードは外され、電線は埋設されています。外観上の障害物が無いため「蔵の街」が一つの景観として鮮明に浮き出て見えました。ここに住む人たちの協力のもとに、市では蔵の保存や改造にも支援しているとのこと。蔵を生かした街づくりの積極姿勢が伝わってくるような町並でした。

   巴並川(うずまがわ)周辺には、当時の栄華を偲ばせるような立派な蔵屋敷が散在しています。木材廻船問屋など何れもかつての豪商の建物で、今は郷土館、歴史館等として活用されています。渋い色調の建物が多く、また黒塀や白壁土蔵など当時の姿も残されており、見ごたえがありました。


巴並川(うずまがわ)は、市内を流れる川とは思えないほどの清流。鯉がゆったりと群泳し、夏留鴨は繁茂している川面の上で仲良く羽を休めています。魚や鳥の気持ちはわかりませんが、手賀沼に住んでいるものよりこちらにいる魚、鳥たちの方がずっと幸せそうに私には映りました。散策した遊歩道は、敷石の色やデザインがバリエーションに富んでいて、歩くのが楽しく感じられました。

   今日一日久し振りの景観散歩で心がすっかり和みました。学ぶことも沢山ありました。また熱心に対応してくれた私と同年輩?のボランティアの姿に接して、私も何か・・・・という気になりました。そして「やれることをやろう。これからも三樹会の実践活動を続けよう。」と改めて誓いました。

 今回の催しを企画し、お世話してくださった会の役員の方々に感謝します。

■もどる