新川耕地有効活用フォーラム 〜その魅力と可能性を活かすために〜
2月に流山市主催の「新川耕地のフォーラム」があると聞き参加した。新川耕地は、流山市街地の北部、流山インターチェンジから利根運河まで、江戸川に沿って広がる60ヘクタールもの農地で、オオタカなど猛禽類も住む自然の宝庫です。しかし、農家の担い手が高齢化している上に、つくばエクスプレスの開業などで宅地開発の波がしのび寄っているようです。水田が荒れて遊休地になっているところが多く、また、水田を埋め立て畑になっているところもあるようです。そこで、市がその保存のための取り組みを進めて、「新川耕地有効活用計画」を策定しています。

フォーラムでは千葉大学学長の古在先生が『大学が地域の人々とともに、地域の問題を解決して行こうと思っています。松戸、稲毛、千葉市ではすでに大学と共に進めています。今の学生は知識と体験がなかなか結びつかない面があり、課題があれば、良いものを作っていく力があります。新川耕地でも学生の力を生かしたい。20世紀は物的欲を追求してきたが、今の学生たちは、心の豊かさ、豊かな時間を過ごすことに価値を見出してはいるが、そのためには何をすればいいのかと迷っている。大学では先端の研究開発を行っているが、それが役に立つかどうかがわからない。自分の町に役立つことをしたい、と思っている。

新川耕地は、流山市の貴重な環境であるので、100年後も続く持続性のある、満足感のある街づくりが求められている。心と体を別々に考えるのは西洋的な発想だが、心と体を一つのものとする東洋的な考え方を街づくりにも使わねばならない。


「新川耕地有効活用計画」は都会的な生活をしながらも農的な活動を生活に取り入れるということが重要です。』と講演された。東洋的な考え方、農的な生活を取り入れて街づくりを進めるとは、なかなか考え出せない発想だと感心した。

「新川耕地有効活用計画」の中では民産学官の連携を重視している。1月、千葉大学は教授が地域の観光資源発掘や街づくりを支援する「地域観光創造センター」を設置したとの新聞報道があった。我孫子でも街づくりに大学の力、学生の力を借り、新しい発想でわが町の計画を作りたいと思った。(清水)

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