「ストリートガーデン」って、なあに? 滝日 一子(会員) | |||
●5月15日素晴らしいお天気の中、つくし野ストリートガーデンを楽しみに、10時吉澤会長宅集合。つくし野の住民でもあり、ウオーキングで熟知されている町並を、総勢6名が案内して頂きました。住宅地なのに公園にいるようなまちなみ、庭にいるようなまちなみ、住宅地なのに歩いて楽しいまちなみ、癒されるまちなみ、それが「ストリートガーデン」という言葉をかみしめながら。隠すのではなく皆に見て頂く。だから道に面しているのに外柵も低く、それぞれの花がそれぞれの表情を作り、どうぞご覧くださいとばかりに美しい。 ●手入れが行き届き、住む人々がそれぞれ楽しんでいらっしゃる。そしてそのそれぞれの楽しみが、歩く人、町を訪れる人に語りかけてくれる。これが目に見えない「もてなしの心」というものでしょうか。花の色が統一されている玄関廻り、お庭にも住む人の心意気が表現され、皆が花に対して優しい気持ちを持ち、日々の手入れを楽しみ、お互いに刺激を受け合いながら、それが生垣の連続になり、素晴らしい町並になっているのでしょうか。北向きなのに花が咲きみだれ、今の季節はバラがメインでした。色とりどり、花の種類や大きさもそれぞれで、窓一杯がまるでバラのカーテンで覆われているようなお家もあり、「トンネルをぬけると雪国だった」ではないが、「そこの角を曲がったらバラの花園」だった、という言葉を当てはめたい景色が随所にありました。電線が全然目に入らず何処か保養地のような景色の広がりを感じさせる素敵な場所もありました。メタセコイアの緑が一杯の公園もあり、電柱が各戸の庭の中に入っている通りもあって、その為道路がすっきりしている町並は、欧米のそれを思い出しました。 ●皆様、どうぞつくし野を歩いてみて下さい。そしてひとつの町の地区計画で、環境が守られている場所があるのを実感してみて下さい。町の人々が町を愛し、花を愛で、お互いに思いやりのあるまちづくりに努力していらっしゃるのを感じました。 |
●1時間半ばかりの散策の後、吉澤会長宅にて休息。奥様心づくしのお茶を頂戴しました。 お庭の手作りの貴重な山椒の佃煮の味も見せていただき解散。クリスマスローズの実生の鉢植まで各自お土産に頂戴して感謝でした。 ●庭づくり、花づくりが各自の心がけから始まること、そしてそれが町づくりにつながってゆくのをずっしりと受け止めたのです。 |
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戸定が丘緑の回廊ツアー 吉澤 淳一(会員) | |||
●会員の寺尾さんが示してくれた新聞の切り抜きが、このツアーのきっかけでした。それは千葉大園芸学部の松戸キャンパスが、日本造園学会関東支部から「関東地域における造園遺産」に選定されたという記事でした。記事には「100年前の造園意匠の特徴が残っているほか、近代園芸教育の実践の場として使われてきた貴重な空間」とも紹介されていました。これは是非拝見したいものだと、いろいろ調べてみたら、隣にある国指定の重要文化財「■戸定邸(とじょうてい)」と合わせたツアーがあることを知りました。「戸定が丘緑の回廊ツアー」がそれで、松戸シティガイドの皆さんに特別にお願して実現しました。 ●5月19日(火)オープンガーデンを楽しむ会を中心に、13人で松戸に向かいました。9時30分、戸定歴史公園前で、松戸シティガイドの斎藤通子さん、森内富子さんに迎えられて、いよいよツアーの出発です。
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●戸定邸は水戸藩最後の藩主・徳川昭武(斉昭の18男、慶喜の実弟)が1884年(明治17年)に建てたもので、「その広大な邸宅は明治前後の上流住宅の姿を示すものとして全国的にも貴重なもの」と斎藤さんの説明にありました通り、華美を排除した武家の質実剛健さを感じるお屋敷でした。美しい庭は、千葉県指定名勝となっていました。 ●隣の戸定歴史館を見て、いよいよ千葉大園芸学部の100年前の洋式庭園の見学です。ここでは植物に詳しい森内さんの説明を受けながら、イギリス風景式、ロックガーデン、イタリア式、フランス式の庭園を巡りました。斜面を利用したイタリア式の小庭園、幾何学模様のフランス式庭園が、学生たちによって良く手入れされていて印象的でした。沢山の樹木、草花の名前や特徴も教えていただきました。運よく梢の中に「ゆりの木」の花を見つけることも出来ました。 ●一方、この松戸キャンパスを千葉市へ移転させる計画があって、この庭園は造園遺産から危機遺産になっているという記事を思い出して、複雑な気持ちでした。(後日、移転は白紙に戻ったとの新聞記事を読んで安堵した) ●こうして実りの多かったツアーは終わり、お二人のガイドさんに別れを告げて、今度は常磐線を潜って昼食のお目当ては、松戸といえばお蕎麦の「関やど」。美味しい天ぷらそばに舌鼓を打って、半日ツアーは幕を閉じました。 |
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