第8回 我孫子の歴史景観散策会 市民活動フェア2010
参加企画
隠れた東我孫子の歴史景観を探る
■市民活動フェアinあびこ2010 のイベントとして企画され、当会が案内役を担当しました。ときどき小雨の降る中を散策しました。
開催日  2010年3月6日(土) 9:20出発
コース  JR東我孫子駅(集合)⇒旧成田街道⇒向原一里塚⇒日立総合経営研修所⇒桃山公園⇒はけの道⇒滝不動尊⇒我孫子ゴルフ倶楽部⇒近隣センター「こもれび」(解散)     参加費 無料
歴史景観散策会のモットーは 
※解像度の大きな写真は、当会会員■迷い鳥さんのブログに載っています。
・向原一里塚   江戸時代に、日本橋を起点として全国の街道に一里塚を設置するよう指令が出された。一里塚とは、大きな道路の側に1里毎に旅行者の目印として設置した塚(土盛り)で、榎などの樹木が植えられ、木陰で旅人が休息を取れるように配慮されていた。我孫子には、2か所の一里塚が現存します。 ・桃山公園からは、手賀沼が一望できます(公園は3月28日に正式オープン)。オープン間近の桃山公園(公園の地下には、我孫子で最古と確認された方墳が調査後に保存されています)
・桃山公園。晴れた日に、また来たいですね。 ・はけの道
・はけの道には湧水が随所に見られます ・散策の途中で見かけた見事な梅
・滝不動尊 ・竜の口から湧水が流れる(滝不動尊)
・梅を眺めながら我孫子ゴルフ倶楽部へ向かう ・散策のゴールは、近隣センター「こもれび」
以下は、2010年2月5日に関係者10人で下見を行った報告です。
東我孫子駅南口(我孫子ゴルフ側)9時20分出発
@成田街道
正式には国道356号線、略称国道356と言います。
この国道356は我孫子を東西に約15km、幅は2〜3kmで細長い半島地形の中央尾根部を通っています。この道の元祖は古代、大化の改新(645)で作られ、京都から常陸国府に通じた「東海道」になります。
A向原一里塚
江戸時代参勤交代時に帰路の道程を示した道標です。起源は古代中国と言われます。一里塚には榎が植えられて休息の場となり、また遠方からの目印になったようです。慶長九年(1604)以降に徳川水戸藩によって築かれたもので、我孫子では四ヶ所に“一里塚”が設けられました。
B桃山公園
開園間近のこの公園内は園内にはまだ入れませんので、公園外縁から手賀沼をパノラマを観賞しました。(下)
この公園内には前原古墳がありました。周辺には日立庭園月亭脇の西大久保古墳、東葛飾地方最大規模の古墳、水神山古墳があり、ここから眺められる手賀沼のパノラマは古墳時代を彷彿とさせてくれます。
そして、我孫子で最初の古墳の造営地として選ばれたこの地の風光明美は、古代人の美意識は素晴らしく高かったものと思いました。
C市民農園  トイレ休憩地 
Dはけの道
関東平野は、1万年前以降から縄文時代末期(6000年前)にかけて海水準の上昇があり、その後、大変急激な海面降下がありました。そのために関東平野の水系は著しい侵食を受け、現在のはけの道♂いの崖が作られました。我孫子の崖には火山性の砂礫層と粘土層が堆積しているため粘土層の上部に地下水が集まります。地下水は崖で湧出し、路に「はけ」ています。この公園下は、我孫子で最も「ハケ」る水量の多いところではないでしょうか。
はけの道 滝不動尊
E日立総合経営研修所
F滝不動尊
  我孫子の古代の社寺十指六番目に入るお堂は、将門の乱(天慶3年・940)以後の寛和2年(986)に損壊したと伝えられています。損壊の原因は定かではありませんが、将門の乱が納められた跡であることを想うと意味深です。 成田山新勝寺と同じ空海作と言われる不動尊の御像は、その後中峠の地を流転して、現在は中峠不動尊の胎内に納められているそうです。
  境内には、八百年を経た江戸元禄後の寛政十一年(1799)と刻まれた滝前山宝積寺不動明王の石像と石組があり、第三三番土佐の青龍寺霊場となっています。入口の石段左の滝修行場に祀られる「竜が巻きついた宝刀」は、不動明王の化身です。滝不動の水は、社殿下と不動尊脇の池から導水されて石造の竜の口から流れ落ちています。
G我孫子ゴルフ倶楽部
H近隣センター “こもれび”  トイレ休憩
  当初、この山林地帯の一部は、住宅地として開発しました。昭和8年ゴルフ場が完成した後の、昭和6〜15年頃は、首相近衛文麿公の山小屋風別荘でした。しかし、間もなく火災で焼失してしまったと言われます。
  周辺はコナラ、イヌシデ、クヌギ等の樹木が多く植えられていました。当時珍重されたヒマラヤ杉など、現存の巨木、樹林は当時庭木として植えられていたと見られます。
東我孫子駅 12時丁度に無事到着しました。
●問題点  国道356号とふれあいライン横断時の6か所の横断個所がある
●対応   黄色旗を3本作って旗振りを行います。
帰路JR時間表
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