「我孫子の景観を育てる会」からの提案
住民主役のまちなみ景観づくり
「ストリートガーデニング」の楽しみ
第6回我孫子市景観づくりシンポジウム
(2009年10月10日 アビスタ ホール)
「心ふれあう身近な景観づくりパートU」から
1 新しいまちなみ景観を目指して
  まちなみには、商店街、駅前等の複合的地域、住宅地など様々な形がありますが、「身近な景観づくり」と言うと、やはり住宅地と言うことになります。
  それはそこに住む人の一人ひとりが主役となって、自ら景観という「もてなしの心」を発揮できるからです。
  最近では、デベロッパーが住宅の外壁素材や色調を統一したり、フェンスを使わないフロントガーデンにしたり、景観に配慮したまちなみが増えてきて良い傾向だと思います。しかし、そこに住む人に「もてなしの心」がなければ、「仏つくって魂入れず」になってしまいます。
  新しいまちでも古いまちでも、そこに「もてなしの心」を感じる時、まち歩きが楽しくなります。それは集合住宅地の周囲の空間でも同様です。
  そんなまちなみを作りたい。これが私たちの願いであり、提案であります。
2 ストリートガーデンによるまちなみ景観づくり
  住宅地なのに、公園にいるようなまちなみ、庭にいるようなまちなみがあります。
  住宅地なのに、歩いて楽しいまちなみ、癒されるまちなみがあります。
  住宅地だから、家とその周りが主役、そこに住んでいる人の気持ちが表れています。

  歩く人、訪れる人への「もてなしの心」が感じられるまちなみがあります。
  歩く人、訪れる人は、いつでも遠慮なく、1軒1軒の「もてなしの心」を楽しめます。

  住宅地は、子どもたちの登下校や遊びの道筋でもあります。
  子どもたちにも、安全で安心、そして心ふれあうまちなみを楽しんでもらいたいものです。

  こうして「住んで良い町、訪ねて良い町」が出現し、まち歩きを楽しむ交流人口が増えていきます。交流人口が増えると、さらに景観づくりが加速し、一方犯罪が減っていきます。
  そのようなまちを目指して、ストリートガーデニングによる「住民主役のまちなみ景観づくり」を提案していきます。
3 市内各地に見るストリートガーデニングのいろいろな形
南向きの広い庭がなくても、気軽にできる身近な景観づくり。
(1)ウエルカムガーデン(ポーチまわり)
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(2)フェンスに沿って
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(3)フロントガーデン
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(4)ベランダの活用
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(5)ストリートガーデンを歩いていたら、オープンガーデンに出会うこともあるでしょう。
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(6)集合住宅の周りでもストリートガーデニングを楽しめます。
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(7)これまで見てきた風景が、点から線になれば、ストリートガーデンの完成です。
        沢山の方々をあなたのまちへお迎えしましょう。
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4 ストリートガーデニングによる「まちなみづくり」のアプローチ
いろいろなアプローチが考えられますが、地域にはストリートガーデンに共鳴しない人もいます。また、花以外の方法もあるでしょう。一律的にものごとを進めることは禁物です。
そこに住む人々の「もてなしの心」の芽生えを待つことが何よりも大切です。
(1)自然発生型
誰が言うこともなく、ポツンポツンと出来始めて、やがてストリートガーデンに。
これが理想的なパターンですが、やや非現実的であり時間もかかるのが難点。
市内に1〜2か所、兆しが見えます。
(2)同好会型
自然発生型がある程度進んだ段階で、有志で同好会を作ります。
コンテナ、土、肥料、病虫害対策、種苗、フラワーショップなど、花づくりの情報交換の過程で、時間をかけて輪を広げていきます。共同購入も視野に入ってくるでしょう。
(3)自治会の理解と支援
自然発生型でも同好会型でも、自治会の後押しがあると活動が加速します。
しかし、自治会は加入住民の総意で物事を決めていくので、無理をしないでソフトランディングを目指すことが大事です。
(4)市民活動グループとの協働
「我孫子の景観を育てる会」や花づくりグループなどとの情報交換や協働が考えられます。
モデル地域の設定と支援も考えられます。
(5)市の景観行政との協働
都市計画課、公園緑地課、道路課、市民活動支援課などの協力も得るようにします。
モデル地域の設定に市の協力を得ることも検討課題です。
住宅地のまちなみ景観づくりは、そこに住む一人ひとりの「おもてなしの心」意識に負うところが大きいことは言うまでもありません。無理をしないで、出来るところから始めましょう。
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