旧村川別荘活用への取り組み
2007.4.15 講演会ご来場の方へのごあいさつ文より
私ども「我孫子の景観を育てる会」では、これまで様々な側面から我孫子の景観活動にかかわってまいりましたが、その活動の柱のひとつに庭園公開活動がございます。春秋の日立総合経営研修所庭園公開や我孫子ゴルフ倶楽部での市民観桜会は、おかげさまで広く市民の皆様に親しまれてまいりました。この庭園公開活動が、平成15年度、16年度の「市民活動元気づくり事業」(千葉県・我孫子市共同事業)に採択され、平成15年度の活動報告会のなかで「旧村川別荘」の活性化が話題に上ったのが、このプロジェクトの端緒となります。

市内寿に在ります我孫子市所有の「旧村川別荘」は、市内に現存する唯一の別荘建築と斜面林と一体化した庭園が文化遺産としての高い価値を保っています。しかしながら、これまではこの文化遺産の知名度は低く、訪れる人は僅かでした。斜面林景観を含むこの貴重な文化遺産を、市内外の多くの人々が訪れ、理解し、愛してもらうためにはどうしたら良いのか・・・そこから私どもの会の新たなプロジェクトがスタートいたしました。

全くの「白紙」からの船出でした。西洋史、村川父子、父子の錚々たる人脈、建築物、当時の我孫子町、自然環境、市所有への道程などなど、多くの方々のご協力をいただきながら膨大な資料や情報に会員有志が熱心に取り組み、2年後にやっと教育委員会と話が出来るまでに漕ぎ着けました。そして、教育委員会文化課の精鋭達との二人三脚が始まったのです。

「旧村川別荘」を多くの人に知ってもらい、訪れてもらう
平成18年5月〜19年3月、「旧村川別荘物語」展示会を、アビスタを皮切りに市内公共施設8ヵ所で開催しました。

訪れた方へのおもてなし
平成18年10月、ボランティア20名によります「市民ガイド」が誕生しました。ガイドさん達の猛勉強と、探求心により、多くの謎が解き明かされてきました。その結果、多くの来荘者にも恵まれました。平成19年5月には「市民ガイド」第2次募集を行います。
本日は、西洋史学会を代表して伊藤貞夫氏と、村川堅太郎ご息女村川夏子氏のお二人から"手賀沼を愛した西洋史学者の生涯と別荘"のお話を聞く機会に恵まれましたことを、深く感謝する次第でございます。
ご来場の皆様方には、この講演会を契機に、「旧村川別荘」への更なるご理解とご支援をいただければ幸いでございます。

最後になりましたが、我孫子市教育委員会、あびこ楽校協議会をはじめ、ご協力いただきました全ての方々に厚く御礼申し上げます。
平成19年4月15日
我孫子の景観を育てる会 会長 吉澤淳一
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