「我孫子のいろいろ八景歩き」
  リクエストにお応えして、昨年秋実施の4コースを再び歩きました。今回は下記の2コースです。「布佐・新木の三大緑地公園コース」(6月)と「高野山台地の八景と古墳を巡るコース」(7月)は、■第74号に掲載しました。
☆湖北台のまちなみと田園コース(11月6日)                       堀 奈雅子(会員)
湖北駅南口を参加者26名の皆さんと一緒に私はスタッフとして9時半に出発。駅前花壇は、季節柄花は咲いていませんが、植え付け前できれいに整地されていました。湖北台中央公園東側には、黄葉のけやき並木に沿って素敵な雰囲気の住宅があり、気持ちよく歩を進めました。公園花壇を眺め、ボランティアの方達に感謝しつつ、秋色のけやき通り並木に出ました。時期的にもよく、皆さん感激されたようです。

手賀沼ふれあいラインに出て、広大な手賀沼干拓地を眺め、富士山の見えるポイントを経てハケの道に入り、岡発戸・都部の谷津へ向かいました。当地で、10分ほど自由散策の時間を取りました。

当日は、谷津ミュージアムの作業の日だったようで、赤米を袋詰めしている作業に遭遇。興味を示される方があり、スタートに時間を要しました。四季の道を通り、正泉寺へ向かい、鐘楼門、樹木の多い参道を眺め、寺院のなかをゆっくり歩きました。その後、湖北台浄水場では、その由来を聞き、落ち着いた家々の間を通り、湖北台近隣センターへ。ここでアンケートを書いていただき、休憩後、湖北駅に11時45分無事到着しました。
けやき通りの坂にて

天候に恵まれ、気持ちの良い散策になりました。桜の頃、新芽の頃、秋の樹々の色と、いろいろの季節を楽しめるコースとしてお勧めします。
白樺派の散歩道と水辺のまちなみコース(11月20日)                      牧田 宏恭(参加者)
前日の冷雨模様と打って変わって、素晴らしい散歩日和の朝をむかえ、本日の「いろいろ八景歩き」に参加の24名は、9時にけやきプラザに集合。コースを遠望できる11階の展望コーナーに向かいました。あいにく、朝霧に霞んで視界は良くはありませんでしたが、眼下の我孫子駅、マンション群を観ながら、我孫子の昔にも想いを馳せながらのスタートとなりました。

先ず、イトーヨーカドーの横の公園に到着。ここは、明治39年開業、昭和60年まで石橋製糸(当初は山一林組)の工場があったところで、繭の形をした公園の車止めが当時を偲ばせます。

続いて水戸道中の我孫子宿・旧脇本陣(小熊家)前を過ぎ、我孫子宿を偲びながら、杉村楚人冠邸庭園へと向かいました。100種類を超えるツバキが有名な庭として親しまれています。
杉村楚人冠は、朝日新聞記者であった1924年我孫子に別荘を建て、同じく別荘を持つ講道館開設者の嘉納治五郎や西洋史学者の村川堅固らと親交を深める中、地元の人との繋がりも大切にした人との事でした。

楚人冠公園脇を過ぎ、白樺派の小径(ハケの道八景)を進み白樺文学館前を通って、志賀直哉邸跡へと到着。ここには、「白樺派と我孫子の文人相関図」が描かれ、当時の人脈を示す説明板がありました。
 
続いてハケの道の湧水を観ながら、旧村川別荘に到着。別荘を取り巻く竹林に見事に紅葉したイロハモミジが映え、絵に描かれた様に美しい庭を愛でることが出来ました。前述の村川堅固が1921年に、かつての我孫子宿本陣の一部を母屋として移築したもの。新館は朝鮮風建屋が特徴。
子之神大黒天(筆者提供)
続いて子之神大黒天に移動、子之神寄進坂(坂道八景)を観、手賀沼沿いの若松住宅街(まちなみ八景)を通り、手賀沼公園(公園八景)に到着。休憩後、天神坂(坂道八景)を上り、嘉納治五郎の勧めで、1914年に柳宗悦が住んだ三樹荘に着きました。ここは中に入れませんが、庭に3本の大樹(スダジイ)があることから、嘉納により「三樹荘」と命名されています。真向いは、嘉納の別荘跡地で、現在は整備されて天神山緑地となっています。

今日の八景歩きは、白樺派の文人たちが散歩したハケの道やゆかりの場所をめぐりながら、八景を楽しむ散歩コースでした。途中、汗ばむほどの陽気に恵まれ、12時前に我孫子駅に到着、解散となりました。スタッフの方々のご尽力により充実したひと時を送ることができました。ありがとうございました。

■もどる