〜坂のある町並み<神楽坂>〜      奥山 久美子(会員)
私は我孫子の公園坂近くに住む一人として、坂道と人の生活との関わりに興味を持っていました。また、以前から東京も坂道が多い事は知っていましたが、人が暮らす町並みの特徴がどのように違っているかの違いが知りたくなり、関東が梅雨入りとなってのある晴れた日、東京神楽坂の町並み散歩に出かけてみました。

神楽坂の坂上(さかうえ)は地下鉄神楽坂駅、坂下(さかした)は地下鉄飯田橋駅で、その間は直線距離 0.6km 標高差は 6m 位のようです。お散歩コースは赤城神社⇒善國寺⇒かくれんぼ横丁⇒東京大神宮⇒カナルカフェでほぼ 2.5kmコースでした。

*赤城神社:江戸時代に「加賀白山犬」として流行ったスフィンクス風狛犬が鎮座しており、また本殿左下に聖徳太子を祀る「八耳神社」は(ヤツミミサマ)を三回唱えると良い考えが出る。

*善國寺:石虎の台座に「“不”」のような刻印の謎!?は、明治時代初期に高低測量を行う為の「几号水準点(きごうすいじゅんてん)」(右の写真・イラスト)

*かくれんぼ横丁:江戸時代の町割りは京間 60 間 (118m)四 方が基準。20 間を町地としていた が、そこの地主が私道を通して人々 が通る横丁として地域の賑わいと なった。

*東京大神宮:関東の伊勢神宮遙 よう 拝殿 はいでん 。正面右手の御神木根本から、 コンコンと清水が湧き出ている。

*カナルカフェ:外濠沿いのカフ ェで、屋外デッキからの水景観を 楽しむ人々が多く、泳ぐ鯉の姿や、 蛍の誕生お知らせ看板が目につ いた。
坂道を中心とした町並みとして、横丁の石畳の道や旧古民家の敷地をマンションに改築しても二階部分迄の外観や門構え、中庭の池等を古民家風に復元して歴史や景観を重んじる町並みが心地良く、江戸の「粋」を感じとれるとても楽しいお散歩でした。
明治時代初期に高低測量を行う為の几号水準点
旅先の1枚 -12- コウノトリの発見                   吉澤 淳一(会員)
6月のある日、バスで丹後半島を巡り城崎温泉へ向かう途中でコウノトリを発見。そこは人工繁殖・放鳥の地で有名な兵庫県豊岡市の田んぼ脇の道路で、突然ガイドさんが興奮した口調で「コウノトリがあそこに!」。慌ててズームにする余裕もなく携帯のシャッターを切る。案の定ピンボケの1枚である。

ガイドさんの「移動する車の中から発見することは珍しい」との言葉に車内は興奮状態であった。


日本のコウノトリは46年前に絶滅したが、人工繁殖で野外での生息は100羽を超えて、全国各地に飛来している。(我孫子でも10数年前に北新田で確認されているが、これは大陸からの飛来であることが後に分かった)

※コウノトリ:全長110〜115cm、翼長58〜67cm 翼開長約195cm、体重約5kg。現在では野田市でも繁殖が行われている。
※訂正:■86号の5ページ、三樹会の説明中、活動は週3回とあるのは月3回の誤りです。お詫びして訂正します。(ホームページは訂正済です)
編 集 後 記
  新連載「私の八景歩き」がスタートしました。全コースを踏破した柏原健子さんが第1号です。柏原さんは会の大事業「■新四国相馬霊場八十八ヶ所巡り」(平成25年〜26年)の結願を成し遂げたお一人です。「八景歩きは、みんなで達成したプロジェクトなので、会員全員の結願だと思っています」と語っていました。さあ、次号からも楽しみです。(吉澤淳一)

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