鳥博友の会・見て歩こう会主催の "利根川沿いのハケと谷津を歩く"に参加して 松村 定雄(会員) |
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●例年になく雨の多い今年の5月ですが、当日5月27日は快晴に恵まれ気温が25度 湿度15%とさわやかな朝、参加者の21名がJR新木駅に集合した。コースの資料を受取って、リーダー役のSさんの先導で、南側広場からスタート。 ●ここ新木駅の南側は、我孫子市が「良好な市街地の形成」をめざして、土地区画整理事業を進めている地区と聞くが、広々とした駅前の開放感と、その先に建ち並ぶ住宅群の眺めは、自然との調和がとれた住み良い街になるものと見受けた。 ●さて、当日めざすルートは、北側に連なる斜面林や崖が長く続いているハケの道を訪ねての8キロメートル、3時間の行程である。 ●JR成田線と国道356号を横切り、小路を下ると清涼の世界に入る。2本の数百年は経たかと思われる銀杏の巨木に守られて、葺不合神社(ふきあえずじんじゃ)が鎮座していた。鎌倉時代の初期に創建されたという弁財天を祀る社殿は、まわりの静寂さが人界を遮断し、歴史の重みを感じさせるに充分。 ●神社の裏手に廻り広々とした野菜畑を抜け、いよいよハケの下道に添って歩を進める。行く手の右側には利根川までの広々とした水田が薄緑色に広がり、畔の随所に水の守り神の水神宮と湧き水吸い上げポンプが目に入る。この我孫子では数少ない田園風景を目の前にして、これこそが、安らぎをはぐくむ原風景であろうと思料し、いつ迄も残して欲しいと願うひとときであった。青空高く一羽のオオタカが舞うのを見つけ喚声があがる。又水田にはコザギ、ダイサギを探して、しばし自然の中に溶け込む思いであった。 約3キロメートルに及ぶ道添いには斜面林が迫り、エゴノキ、エノキ、クヌギ、スギ、シラガシなどの大木の枝葉が覆い被さってくる。その斜面の奥は、ウツギ、ヤツデ、クズ、スイガラなどが密生し、原生林のままに、人の立ち入りを拒んでいる。途中で鬱蒼とした竹林を抜ける。多分手入れが届かず、古竹が倒れ林立しすぎで日の光を閉ざして異様ではあるが、これも又一興である。 |
●進むにつれて、このハケの道は暑い日ざしにも拘わらず、新緑がほど良い日蔭を提供してくれて、とても歩き易く快適である。斜面林はまさに原生林のまゝで、格好の小鳥達の棲み家となっている。 ●耳を傾けるまでもなく、ヒヨドリ、ムクドリ、メジロ、オオヨシキリ、ウグイスなどが間断なく、さえずり合い心を和ませてくれる。路端に生い茂る草花は数しれず多様で、リーダーのSさんと、草花に詳しいHさんのところに群がって聞くやら、メモるで、なかなか前へ進まないのも風情といえよう。 ●斜面林が途切れた小路を上り足尾神社のわきを通って広々とした茶畑のある中峠部落に出た。その先に見えてきたのが、古利根公園自然観察の森である。 この広い森林公園は、スギ、コナラ、アカメガシワ、ムクノキなどが茂り、小高い丘には芝原城が築かれた跡地がある。北に古利根沼、西南に谷津が食い込む要塞で歴史を垣間見る気がした。湖面静かな古利根沼を見下しながら、我孫子に残された数少ない森林と豊かな緑の景観を大切に保存し、又育てたいものだと痛感した時間であった。 ●時間は少しオーバーしたが、予定通りのコースをこなし一同元気だけれど、お昼を過ぎて少々腹ペコでもあり、終着点の湖北駅に向うことに。途中の大和団地内亀田谷公園でひと休みして揃ってカメラに向ってポーズ゙。一同新緑がまぶしい中、自然に恵まれた「ふるさと再発見」に大満足の笑顔で家路に。「歩き見て、我孫子らしさを、探り当て」の一日でした。 |
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