まちの美化に取り組む人々 −33−
  我孫子駅北口駐輪場入口近くをアイディアで彩る「フラワーポット」の皆さん             
秋田 桂子(会員)
「我孫子駅北口近くで、見違えるようになった一角がある」と、吉澤会長から情報がありました。4月30日昼近く、現地に行って見ると、マーガレット、アジュガ、クリスマスローズ、パンジーなど様々な花が工夫されて植えられていました。

カメラを持った私に、道行く人が「いつも楽しませてもらっています。どなたがなさっているのか、なかなか出来ないことですよねえ」と声をかけていきます。

ただの草地をきれいな花壇に仕立て上げたのは、そこから徒歩3分ほどの美容室「フルール」のオーナーの石山たえ子さん(写真)。快く取材に応じてくださいました。

「自宅には、土がないので花壇を作ってみたいという気持ちをもっていたんです。道路を私物化していると思われるのは本意ではないので、市役所に行ってアダプト・プログラム(※)の申請をしたの。その時、我孫子市が『この土地を養子縁組した気持ちで我が子のように育ててほしい』と考えていることが気に入りましたね。今年の3月に始めたばかりなの」とのことです。
この花壇の特徴は、コーヒーの豆を入れる大きな麻袋(写真下)をとても工夫して活用しているところです。麻袋を買って来てプランターとして使ったり、小径を作ったり…。この小径を実際に歩いてみましたが気持ちがいいです!

石山さんのアイディアに知恵や力を貸してくれるのが、家族の方々(「フラワーポット」)です。水遣りがしやすいような道具を揃えたり花や土を購入したりと環境を整えられてきました。石山さんは「花壇作りを作品のように楽しんでいるの。ボランティアってワクワクするわ!これからの季節は、ここを通る方たちが『懐かしい!』と思えるような花を植えたいですね。我孫子に住んで40年以上経つけれど、"こんなにいいところはない"と思っているわ」と生き生きとお話してくださいました。

そういえば美容室の店名「フルール」は、フランス語で「花」のことでしたね!

※アダプト・プログラム:我孫子市が道路の美化をし、まちづくりを推進する目的で行っている事業。略称はエーラップ。
第23回 日立総合経営研修所 春の庭園公開
(株)日立総合経営研修所のご厚意で、新緑の庭園と手賀沼の眺めを楽しめます。本公開は、本館建て替え工事などで26年春より休止していましたが、昨年10月の本館完成に伴い再開するものです。
日時 平成28年5月28日(土) 雨天の場合5月29日(日)
      午前10時〜午後4時(入園は午後3時まで)
会場 (株)日立総合経営研修所 我孫子市高野山485(我孫子中学校前)
園内サービス コカリナの演奏 お茶
プレゼント 先着200名に「庭園公開の栞」
食堂開放 当日は研修施設内食堂を開放し、我孫子名物「白樺派のカレー」(700円 150食限定)を提供
庭園公開についての詳細は■こちら
『国分寺市の日立庭園開放』と『我孫子市の日立庭園公開』を思う  中塚 和枝(会員)
編 集 後 記
 今号の"ひと言メッセージ"は、凝縮された"景観"への思いが伝わります。言葉にしてみて、改めて気づいたこともあるのではないでしょうか。これを機に更に関心が深まって、波及していったらいいなと思います。また、今年度もこの景観あびこは隔号をカラーで発行する予定ですので、「庭園の四季」や季節感のあるレポートなど、どうかお楽しみに。(鈴木洋子)
※前号(72号)「■庭園の四季−5−旧村川別荘庭園の春」に使われた花のイラストを「タチツボスミレ」としましたが、「スミレ」の誤りでした。(広報部会)
・このホームページ上では、正しいタチツボスミレの図版に差し替えてあります。
平成24年11月、日立中央研究所(国分寺市)の庭園開放に会員有志が訪れた。(■景観あびこ53号参照)

3年半後の今年4月、女子会員有志が再訪した。創業社長故・小平浪平氏の『よい立木は切らずによけて建てよ』の精神が守られ、武蔵野の原風景が色濃く残る広大な庭園であった。でも、我孫子の庭園は広さでは及ばないが、悠然とした手賀沼を眺望できる得難い庭園であると思った。久しぶりの庭園公開が楽しみである。

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